引っ越し費用「10万円→3.5万円に」宅配便で節約…通勤復活で“都心回帰”の動き(2023年3月21日)

引っ越し費用「10万円→3.5万円に」宅配便で節約…通勤復活で“都心回帰”の動き(2023年3月21日)

引っ越し費用「10万円→3.5万円に」宅配便で節約…通勤復活で“都心回帰”の動き(2023年3月21日)

 新年度を前にピークを迎えている引っ越し。新型コロナウイルスが落ち着きをみせるなか、急速に「都心回帰」が進んでいます。物価高のなか、涙ぐましい努力をする人も現れた今年の引っ越し事情を取材しました。

■コロナ落ち着き…“転勤による引っ越し”増える予想

 20日午前8時、都内で行われていた引っ越し。作業員が荷物の入った段ボール箱を手際よくトラックに積み込んでいきます。

 開始から30分ほどで積み込み作業は終わり、転居先の神奈川県に向けて出発しました。

 ハコブ引っ越しサービス・松本秀雄さん:「この時期が一番忙しい、間違いなく。朝8時から始まり、その後が正午、午後3時という感じで。一日3件とか担当している」

 都内と神奈川に支社がある、この業者。去年3月に請け負った引っ越し件数は650件ほどでしたが、今年は1000件程度にまで増える見込みだといいます。

 一方、引っ越し大手の「アート引越センター」によりますと、今年は新型コロナが収束傾向にあり、人の動きが活発になっているため、「転勤を理由にした引っ越し」が増える予想だということです。

■需要に変化 「広さ・住みやすさ」→「会社から近い」

 引っ越し先を巡っても、新たな動きがあります。それは「都心回帰」です。

 SUUMO・池本洋一編集長:「2023年は会社の体制としてテレワークする会社としない会社が明確に分かれたという年。毎日会社に行かなきゃいけないという人も見えてきて、やっぱり都心が良いという人たちが一定数増えてきている」

 不動産情報サイトによりますと、去年やおととしは、外出自粛が盛んに呼び掛けられていたため、立地よりも「広さ」や「住みやすさ」を求める人が多くいました。

 ところが今年は、「会社から近い都心の物件」を探す人が増えているというのです。さらに、こんな特徴もあるといいます。

 池本編集長:「コロナによる郊外化は収まったが、物件価格の高騰や家賃の高騰で都心に戻りたいけど戻りきれない。その妥協点として都心に近い駅だけど、1駅か2駅はずして家賃を調整するという動きになっている」

 ターミナル駅より1駅か2駅隣の駅を選ぶことで、家賃を少しでも抑えようとする人が増えているといいます。

■“家電買い取り&宅配便活用”で節約 「10万が3万5千円に」

 物価高の影響は、引っ越し先選びだけではありません。引っ越し費用そのものを節約する人もいました。

 静岡市在住 大学教員・後藤寛貴さん(38):「(引っ越し業者に)見積もりを頼んだら、どの会社でも10万円は超えるだろうと。(それが)大体3万5000円ぐらいですかね」

 その方法がこちら。荷物を段ボール箱にまとめて宅配便で送るのです。

 宅配便で送れない冷蔵庫や洗濯機などの大型家電は、リサイクルショップで買い取ってもらい、転居先で買い直し。それでも、業者を使って引っ越しするより安く済むといいます。

 引っ越しの機会が多い研究職の後藤さん。少しでも費用を節約するため、この方法を編み出しました。

 後藤さん:「宅配便だと回収に何回来てもらっても大丈夫だし、時間指定できますよね。自由度が高いのがとてもいい」

 また、引っ越し費用を抑える方法として、国土交通省は、引っ越しの時期をずらすことで予約が取りやすくなり、費用も安く抑えられると呼び掛けています。

■“敷金返還トラブル”も 原状回復で“高額請求”

 一方、引っ越しシーズンの今の時期に増えるのが、賃貸物件から退去する際の敷金返還を巡るトラブルです。

 富山県内に住む30代の男性。先月、賃貸のアパートから一戸建て住宅へ引っ越しましたが、その際、退去費用として想定を超える金額を請求されたといいます。

 高額請求された男性:「合わせて14万円。敷金できれいに相殺される金額」

 賃貸物件の場合、借りた側は退去時に元の状態に戻す「原状回復」を行う義務がありますが、普通に使っている範囲での消耗や経年劣化などについては対象外です。ところが…。

 高額請求された男性:「例えば、クロスの張り替えに関して、立ち会いの時に僕の家族が付けた傷で張り替えると合意しているのは、およそ13メートル。きている請求は39メートルになっていて、全然違うじゃないかと。あとは39メートルというのに単価1200円かけられているが、僕が4年近く住んでいる。壁紙の耐用年数が6年のはずなので、単価は3分の1くらいになるはず。そういうところも反映されていない」

 男性は、今も不動産会社と話し合いをしている状況だということです。

(「グッド!モーニング」2023年3月21日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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