“マスクの着用”苦労する保育所は・・・「2歳以上マスク推奨」案が一転(2022年2月4日)

“マスクの着用”苦労する保育所は・・・「2歳以上マスク推奨」案が一転(2022年2月4日)

“マスクの着用”苦労する保育所は・・・「2歳以上マスク推奨」案が一転(2022年2月4日)

政府の分科会は、オミクロン株の特徴を踏まえた感染対策についての提言案を示しました。

議論の中で、新たな対策として『2歳以上から』のマスク着用案が挙げられました。

東京都葛飾区にある保育園では、去年5月ごろから、2歳児のクラスでも、マスクをつけることを、徐々に慣れさせてきました。
キャンディパーク保育園・武藤大助園長:「何回も何回も注意した。『鼻が出ているよ』『口が出ているよ』『マスクは食べたり、なめちゃいけない』というところから始まる。徐々にみんな慣れてきて、小学校に入るくらいの歳になった子たちはちゃんと着けていられると思う」

後藤厚生労働大臣は4日朝、新たに『2歳以上』に着用を求めることに前向きな考えを示しました。
後藤厚生労働大臣:「若い人たちから、いま、感染の主流は高齢者と子どもに移ってきていて、次の感染が広がる起点にもなりかねない。そういう意味では子どものマスク着用も前向きに進めていくべき」

後藤大臣は3日、全国知事会の平井会長とオンラインで会談。こう求められていました。
全国知事会・平井会長:「保育園は厚生労働省の所管だが、2歳未満児はしょうがないかもしれないが、それよりも上の子についてはマスク着用というのは、オミクロン株では重要ではないか思う」

国会では、国立感染症研究所の脇田所長が、子どもへの対策を強調しました。
国立感染症研究所・脇田所長:「これまで飲食店のさまざまな時短要請などをお願いしてきた。それをいつまで続ければいいのか。これから先はやはり高齢者施設だったり、小学校や保育園などの感染対策に軸足を移していく時期ではないか」

第5波の去年9月は、“企業”が最も多いクラスターの発生場所でした。一方、オミクロン株が感染の中心とみられる先月は、「学校・教育施設」が全体の32%を占め、そのなかでは「幼稚園・保育園」が最も多くなっています。

こうした状況を踏まえ、政府の分科会では、新たな提言がまとまりました。

学校では、感染のレベルに関係なく、合唱やリコーダーなど管楽器の演奏、密集する運動を控えるように求めます。また、感染者が発生していない学校での臨時休校の判断は、慎重に検討する必要があるとしています。これらの内容は、来週にも改定する政府の基本的対処方針に反映される見通しです。

一方、子どものマスク着用については、『2歳以上』とは明記せず、『可能な範囲で推奨する』という表現にとどまりました。
政府分科会・尾身会長:「実際に臨床をやっている関係者から複数、小児も“2歳”でひとくくりにできないし、発育の状況もお子さんによって違う。一律に何歳と分けるのは、発育の状況でマスクをしっかりやって問題ないというのは、ちょっとなかなか。それも大事だけど、周りが子どもを守ってあげると。しっかり検査やワクチンを打つことが大事だということで、2歳からの着用を提案した方も含め、それでいいのではということで落ち着いた」

子どもの教育現場は、いま、どう対策しているのでしょうか。

東京都新宿区の小学校では、登校してきた児童に、毎日、健康観察を行っています。先月24日から全校で分散登校を行っているので、1時間目はクラスの半分がオンラインです。クラス全員がそろうのは、午後組が登校してから食べる給食の時間だけです。

現在、学級閉鎖となっているクラスがあります。新宿区の基準では、1クラスで3人陽性が確認されると、学級閉鎖の対象となります。この小学校では、1年生と2年生の複数クラスで陽性者が出たため、一時、学年閉鎖にも踏み切りました。
新宿区立早稲田小学校・宇山幸宏校長:「1人の陽性者と1人の濃厚接触者が出でも(閉鎖の)協議の対象になってくるので、“3人”という数字が一人歩きするわけではない。状況を協議してみて、やっているので、いまのシステムの中で、やれることをベストを尽くしてやっていく」

文部科学省によりますと、先月26日時点で、新型コロナの影響で、学校全体を休校にした幼稚園や公立学校は、全国で1114校に上っています。そのうち、小学校が653校を占めています。

大阪市に住む主婦には、3人の子どもがいます。そのうち、7歳の長女が通う小学校が、学年閉鎖となりました。連絡が来たのは今月2日で、閉鎖の期間は3日~6日までの4日間。そのため、4日の午前中は、タブレットを使ってのオンライン授業となりました。授業の遅れが心配ですが、学年閉鎖は仕方ない対応だと感じています。ただ、学校から、詳しい情報が知らされないことに、納得がいかないといいます。
30代主婦:「1年生だけの学年閉鎖は、今回、初めてになるので、何で休みなのか納得できなくて。『何組に何人出ました』って、そこまで細かくは言わなくていいが、例えば、『1年生に何人出ました』くらいは、教えてほしい」

学校での感染が広がるなか、3回目のワクチン接種が進められています。東京都港区の接種会場では、区民だけでなく、教員や保育士など、子どもと接する職業の方々への優先接種が始まっています。2回目の接種から6カ月以上経過していることが条件で、接種券がまだ届いていなくても受けることができます。
港区ワクチン接種担当・野上宏課長:「区内の保育園・幼稚園、区立の小中学校、高齢者・障害者の施設、インターナショナルスクールとか、コミュニティバスの運転手さんまで、広く区民に接する方に接種を開始している。早く保護者のかたもお子さんも、働く職員も安心していただけるように、早めに接種を行っている」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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