【震災12年】わずか1gの燃料デブリも取り出せない… 福島第一原発 廃炉はいつ終わる(2023年3月11日)
福島第一原発の原子炉の中から溶け落ちた燃料、いわゆる「燃料デブリ」の取り出しは全く先が見通せないままです。
東京電力福島第一廃炉推進カンパニー代表・小野明氏:「(現在は)将来に必ず出てくる(デブリの)大規模な取り出し。こちらに向けての情報集めが目的」「(Q.880tを残り28年で取り出すのは現実的か)それはやはり、やり方だと思います。どういう工法をとるかにも大きく依存しますので、その辺はしっかり考えたい」
1号機から3号機まで、溶け落ちたデブリの総量は880トンもあります。現在、2号機からわずか1グラムのデブリを試験的に取り出そうとしていますが、すでに2回も延期になっています。
しかし、東電の廃炉の最高責任者・小野氏は将来、大規模取り出しは可能だと繰り返しつつも、技術的な根拠には触れませんでした。
元東工大ゼロカーボンエネルギー研究所助教・澤田哲生氏:「全量取り出しは、ほぼ不可能に近い。せいぜい6、7割取れれば御の字。(デブリ取り出しに)時間がかかりすぎるのではないか。10年20年で終わらないのはもう明らか。どれくらい時間がかかるのか、100年単位でかかるのではないかという見積もりも出ている。同時にそれだけの長期間になれば、コストがうなぎのぼりになってくる」
一方、東京工業大学で長く原子炉の研究をしてきた澤田氏は、デブリを完全に取り出すのは不可能と断言します。そして、廃炉の「義務化」などを定めた法整備を進めるべきと指摘しています。
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