なくならないジェンダー格差…3月8日は「国際女性デー」 日本はなぜ“低い評価”?【解説】|TBS NEWS DIG

なくならないジェンダー格差…3月8日は「国際女性デー」 日本はなぜ“低い評価”?【解説】|TBS NEWS DIG

なくならないジェンダー格差…3月8日は「国際女性デー」 日本はなぜ“低い評価”?【解説】|TBS NEWS DIG

3月8日は国連が定めた「国際女性デー」です。男女格差を示す『ジェンダーギャップ指数』で、日本は116位という低い評価となっています。
なぜ日本でジェンダー格差がなくならないのか?日本での経緯を振り返りながら解説します。

■3月8日「国際女性デー」の成り立ちとは?

ホラン千秋キャスター:
男女が平等に活躍していくために一体どんなことを私達はして行けるのでしょうか?
3月8日は、国連が定めた「国際女性デー」に当たります。

「国際女性デー」がなぜ3月8日なのかということについて、歴史を見ていきます。

▼1908年アメリカ
女性たちが労働条件の改善を訴えストライキ。翌年「全米女性の日」を制定。

▼1917年ロシア
第一次世界大戦中、ロシア暦2月の最終日曜日(西暦3月8日)反戦と女性の選挙権を求め、女性たちが抗議・ストライキ。

▼1975年国連
3月8日を「国際女性デー」に制定

西洋では黄色=春の象徴になっていて、イタリアでは国際女性デーに女性へミモザを贈ることが習わしになっています。
国によって世界女性デーに行われる風習がありますが、世界ではどのようなことが行われたのでしょうか?

■日本はジェンダーギャップ指数『116位』

ホランキャスター:
国際女性デーに先駆けて、世界で行われた出来事・イベントについて見ていきます。

▼3月4日イギリス:性暴力反対デモ
▼3月4日インド:がん撲滅自転車イベント
▼3月4日メキシコ:行方不明の娘の捜索求める母親らデモ
▼3月5日中国:女性の心身の健康を祈念するミニマラソン

世界各国でこうした動きがある中、それぞれの国や地域などジェンダーギャップ指数(「世界経済フォーラム」発表)というものが発表されています。

2022年、日本はいったい何位だったのかというと…146位中『116位』という結果でした。
なぜこの順位かといいますと、教育の分野で日本は男女差というものがほとんどなくなっていますが、政治や企業の分野で、女性が活躍できる社会的な環境がまだまだ整っていないということです。

■なぜ日本ではジェンダーギャップが埋まらないのか?

ホランキャスター:
なぜジェンダー格差というものが生まれて、それが埋まっていかないのでしょうか?日本学術会議の前副会長でジェンダー法律に詳しい追手門学院大学の三成美保教授によりますと…

「世界に遅れをとっていますが、戦後しばらくは日本は法的には極めて“ジェンダー平等の先進的な国”でした」

第二次世界大戦後、日本国憲法で男女平等が規定されました。夫婦関係や教育の場で男女平等が語られるようになりました。
当時、ヨーロッパ諸国では家族法に男女差別が存在していたため、日本は法的に男女平等が定められていて、世界的にも画期的な状況でした。

ところが、様子が変わってくる状況について…追手門学院大学の三成教授はこう話します。

「1960年代の終わりごろ『標準世帯』が定義され、夫は働いて収入を得る役目。妻は家事を担う役目といったイメージが根づいてしまった」

▼標準世帯というのは…
夫=働いて収入を得る/妻=専業主婦/子ども2人の4人世帯

このイメージというのが、その後の平等を派爆要因になっていきます。
例えば現在も言われている「106万円の壁」や「130万円の壁」などは、そもそも専業主婦の税制上の優遇で、妻がパートで家計を補うことが前提となっています。
さらにコロナ禍での女性の困窮については、子どもの世話は保育園や小学校が休みとなり、“母親がカバー”することが前提となっているイメージや固定観念が根付いてしまっているから、ということです。

こうしたジェンダーギャップはどのように解決していけるのでしょうか?

追手門学院大学 三成教授
「自然な解決はありえないということを政府や社会全体で共有することが肝心。ジェンダー平等の社会を実現させるには、家族中心の政策ではなく個人単位にシフトしていくことが重要」

■日本でこれからジェンダーギャップを埋めていくには??

井上貴博キャスター:
これまでは、圧倒的な男性優位社会が続いてきたので、男性目線で様々な制度が作られている。
日本では、女性の国会議員の比率も15%ぐらいで、やはり比率高めるためのクォーター制が導入されるといいですし、経営者の女性の割合が増えたといっても、全体の1割未満の状況です。もっと男女の人口比に近づいていかないものでしょうか?

オンライン直売所「食べチョク」秋元里奈 代表:
私自身が起業したのは6年前ですが、この5年間ぐらいでも、相当見え方は変わってきたなと感じます。ただ固定概念とか、アンコンシャスバイアス=無意識に男性の方が前に出ていくべきだとなどというのは、やっぱり小さいときから植え込まれているので。女性が前に行くよりも男性が行った方がいいと、女性の方が思ってしまっていたりなど、男性も女性も無意識の中で、そういうバイアスがかかってるということをまず気づかないといけないと感じます。

井上キャスター:
テレビなども最近はだいぶ変わりましたが、昔はやはり男性…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20230308-6072160)

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