「祖母はここで死んだ」386人が地下室に“監禁”されたウクライナの村【報道特集】|TBS NEWS DIG

「祖母はここで死んだ」386人が地下室に“監禁”されたウクライナの村【報道特集】|TBS NEWS DIG

「祖母はここで死んだ」386人が地下室に“監禁”されたウクライナの村【報道特集】|TBS NEWS DIG

ウクライナへの軍事侵攻から1年が経ちますが、現地では今も激しい戦いが続いています。戦争が日常となり、家族に会えない避難生活を続ける人や、侵攻当初に負った壮絶な体験が、心に深い傷となった人々がいました。

報道特集では、386人の住民が、28日にわたって地下室に監禁された村を、村瀬健介キャスターが現地取材しました。

■「1時間後もどうなるか」戦争が“日常の一部”に 西の玄関口・リビウを取材

今週、報道特集の村瀬健介キャスターが、ポーランドから陸路でウクライナに入った。ポーランドとの国境から約70キロ。西の玄関口・リビウで取材を始めた。

村瀬健介キャスター
「たくさんの人が歩いています。それでも実際にミサイルによる攻撃も、1週間に1度の頻度で今も起きているんです。すでに戦争が始まってもう1年が経ちましたけれども、攻撃が続いていても日常生活ができるようになってきているということだと思います」

街では、戦争が“日常の一部”となっていた。

ーー平穏で日常が戻っているように見えるが?

リビウ市民の男性
「一時的なものです。ほとんどの人は恐怖を感じています」

リビウ市民の女性
「怖いです。毎日『最後の日』だと思っています。明日…というか1時間後もどうなるか分かりません」

■「軍のためにお金を送ることだけでなく、裁縫もできる」避難者が働く縫製工場

ロシア軍がウクライナへの侵攻を開始して1年。

圧倒的に優勢とみられていた軍事大国・ロシアに対し、ウクライナ軍は欧米による軍事支援を受けながら徹底抗戦し、東部や南部で激しい戦闘が続いている。

約1年前、リビウにはウクライナ全土から多くの避難者が集まっていた。

故郷を追われた人たちは、戦時下でどのような日常を送っているのか?リビウ市内にある縫製工場にカメラが入った。

グレゴリー・テクシティール社では元々、ホテルやレストランの制服を作っていたが、現在、ウクライナ兵の軍服も作っている。その軍服作りを担っているのが、国内避難者だ。

グレゴリー・テクシティール社 オクサナ・チェレパニチ代表
「避難者は着の身着のままでした。家もないし、蓄えもありません。だから私達は避難者を雇用することにしたんです」

長引く戦争で需要は拡大し、一時は、生産の半分が軍服になり、今でも注文が絶えないという。37人だった従業員は今では100人を超えた。

ハルキウから避難 タティアナさん
「収入を得ることも必要でしたが、私達の国は戦争中なので、支援したかったんです。軍服を作ることで、そう実感できるんです」

ドネツクから避難 オクサナさん
「息子はウクライナのために戦っています。私はこの街に来て3日目に働き始めました。ウクライナ軍のためにお金を送ることだけでなく、裁縫もできると思いました」

■「家がロシア領土かウクライナ領土かなんてどうでもいい」ウクライナ兵の家族の思い

ドネツク州から夫と娘とともにリビウに避難してきたオクサナさん。現在、一軒家を複数の家族で借りて、生活していた。

ドネツクから避難 オクサナさん
「私たちはこの2つの部屋を借りています。浴室とキッチンは共有です。もう2つの家族が、別の部屋で暮らしていて、上の部屋にも避難者が住んでいます」

ロシアの支配下だったドネツク州を出るのは、命がけだったと話す。

ドネツクから避難 オクサナさん
「本当に怖かったです。なぜならば息子は兵士で、一緒に避難した家族の親戚も兵士だったので、一般の人達とは違ったんです」

息子がウクライナ兵だと知れると拘束される恐れがあるため、息子の写真を全て燃やしたという。

ドネツクから避難 オクサナさん
「『もうウクライナの領土だよ』と言われたときは本当に幸せでした。同じように避難している他の車では、抱き合ってキスする人もいました。『よく脱出できたね』と兵士たちに歓迎されました。祖国に戻れたなんて本当に幸せでした」

リビウでの避難生活も10か月になる・・・。

戦時下で物価や電気代など全てが値上がりしている中、先が見えないと不安を感じていた。

ーー戦争から1年だが、こんなに長く戦いが続くと思っていたか?

ドネツクから避難 オクサナさん
「いいえ、思っていませんでした。言葉にできないほど息子に会いたい」

オクサナさんの娘
「状況が落ち着いて、兄が帰ってくることを願っています。家がロシア領土かウクライナ領土かなんてどうでもいい。家族一緒が一番です」

■386人の住民が28日間、地下室に“監禁”された村

侵攻直後にロシア軍に占拠され、住民たちが壮絶な体験を強いられた村に向かった。

そこはウクライナ北部、チェルニヒウ州にあるヤヒドネ村。ロシア軍がこの村に攻め入ったのは、2022年3月3日だった。

その日のことを住民の男性はこう話す。

住民 イワン・ボルグイさん
「村に入るとロシア兵は家をまわり始めた。ドアや窓を壊しながら住民を探した。携帯電話を持っている人がいれば、没収して破壊した。車も破壊した。車で逃げようとする人がいれば、道路で壊して燃やしていた」

銃を手に抵抗…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20230225-6070136)

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