【危険性は】「大丸別荘」大浴場で基準値3700倍の「レジオネラ属菌」検出… 福岡

【危険性は】「大丸別荘」大浴場で基準値3700倍の「レジオネラ属菌」検出… 福岡

【危険性は】「大丸別荘」大浴場で基準値3700倍の「レジオネラ属菌」検出… 福岡

昭和天皇も宿泊した福岡県の老舗旅館で、基準値の3700倍ものレジオネラ属菌が検出されていたことが分かりました。福岡県では週1回以上、湯の交換を行う必要がありますが、旅館は大浴場の温泉の湯の取り換えを年2回しか行っていませんでした。基準値の3700倍とはどれほど危険なのか、専門家に聞きました。

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福岡県の老舗旅館の大浴場で、基準値を大幅に超えるレジオネラ属菌が検出されたことについて、お風呂が好きな人たちに聞きました。

週2回銭湯に通う人
「最低だね」

お風呂好き(20代)
「なんか…うわーって感じです」

サウナー
「気持ち悪いですよね。サウナの中でそのテレビのニュース見たんですけど、みんな『わーっ』って言ってました」

お風呂が生活に根付いている日本人だからこそ、このように思った人も少なくないはずです。

福岡・筑紫野市にある、二日市温泉「大丸別荘」でずさんな衛生管理が明らかとなりました。創業は1865年、かの昭和天皇も宿泊したことがある老舗旅館です。問題となったのは、大正ロマンあふれる大浴場。基準値を大幅に超えるレジオネラ属菌が検出されたといいます。

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レジオネラ属菌とは、土の中や川など、自然界に広く存在している細菌のことです。細かい霧やしぶきを吸い込むことで肺炎などを引き起こし、最悪の場合、死に至ることもあります。

福岡県によると去年8月、大浴場で基準値の2倍のレジオネラ属菌を検出しました。その後、県は清掃などの改善策を促し、旅館側は10月に自主検査を実施。その際、「菌は検出されなかった」と報告し、営業していたといいます。

しかし11月、県が再び検査したところ、なんと基準値の3700倍のレジオネラ属菌が検出されたのです。基準値の3700倍とは、どれほど危険なのか専門家に聞きました。

東邦大学医学部 微生物・感染症学講座 舘田一博教授
「水を間違って誤嚥(ごえん)してしまって、(気道に入り込んで)むせてしまうようなことになると、肺炎のリスクが高まる。おそらく、(長期間)水を抜いた掃除が行われていなかった」

レジオネラ属菌は20℃~45℃の水温を好み、水が入れ替わることなくたまっていたりすると、増殖しやすいため、温浴施設では、湯の交換頻度などが各自治体の条例などによって定められています。

福岡県では週1回以上、湯の交換を行う必要がありますが、大丸別荘はなんと、年2回のみでした。違反状態は少なくとも4年ほど前から続いていて、消毒するための塩素の注入も怠っていたと認めています。

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大丸別荘とは関係ない、東京・台東区にある銭湯では、常に衛生的なお風呂を保つため、塩素の濃度はこまめにチェックするなど対策をしています。

天然温泉 湯どんぶり栄湯 梅田清治郎代表
「ここに塩素を入れて、常に塩素の濃度を保っています。お客さんの入りで(塩素の)濃さが変わってきちゃうので」
「なるべくお風呂のお湯をオーバー(あふれさせたり)、完全換水(お湯の入れ替え)、塩素もチェックしたりして」

大丸別荘で、お湯の交換が“年2回のみ”だったことについては、「年に2回というのはどうかなと…お客さんの信用もあるので守ってもらいたいところですね」と苦言を呈していました。

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温泉施設の信用を失墜させることにもつながりかねない、ずさんな衛生管理。大丸別荘側は「報道の内容については、事実でございます。12月末より換水清掃および塩素注入の体制を整え、営業を再開しております」としています。

県は、罰則の適用も視野に調べています。
(2023年2月24日放送「news every.」より)

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