タワマン火災で「フラッシュオーバー」同時多発的な燃焼の危険(2023年2月21日)

タワマン火災で「フラッシュオーバー」同時多発的な燃焼の危険(2023年2月21日)

タワマン火災で「フラッシュオーバー」同時多発的な燃焼の危険(2023年2月21日)

 東京・江東区のタワーマンションで起きた火災。専門家は新しいタイプの火災に警鐘を鳴らします。

 東京理科大学火災科学研究所所長・松山賢教授:「フラッシュオーバーに至る危険が非常に高い」

 フラッシュオーバーを再現した実験映像。高層マンションなど気密性の高い空間で起きるとされる爆発的な燃焼です。居住空間としての性能の高さに潜む危険とは…。

 タワーマンションで発生した火災。同じ建物に住む人は、こう言います。

 同じ建物(上階)に住む人:「全く気付かなかった。外から火事の音もしなかったし、いつもと変わらない感じだった」

 火が出たのは17階。女性は、それより10フロアほど上に住んでいます。

 同じ建物(上階)に住む人:「(Q.館内放送や警報は?)一切ありませんでした」

 建物の規模の大きさゆえに火事に気付かないという問題…。

 同じ建物(下階)に住む人:「警報もなかった。いつも何かあれば鳴るんだけど」

 都内を中心に度々、起きているマンションの火災。懸念されるのは建物の高さや大きさだけではないといいます。

 東京理科大学火災科学研究所所長・松山賢教授:「高気密高断熱という住宅であると、フラッシュオーバーに至る危険性が非常に高い」

 「フラッシュオーバー」とは、火が一気に部屋全体に拡大する爆発的な燃焼を指します。

 フラッシュオーバーを再現した実験映像。気密性が高く、家財道具も豊富な典型的なマンションの一室で火はどのように燃え広がるのか。

 当初は局所的だった炎が1分半ほどで周囲に燃え移り、黒い煙が充満。部屋全体が高い熱にさらされることで…。

 東京理科大学火災科学研究所所長・松山賢教授:「空間の中の可燃物が同時多発的に燃え始めて、一気に空間の中が炎で包まれる。熱がこもりやすくて、大きなエネルギーを得やすいのが特徴。ああいった状況を『フラッシュオーバー』と言う」

 今回の火災。原因はベランダでのタバコの火の不始末とみられています。けが人はありませんでした。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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