北朝鮮がミサイルを相次ぎ発射「太平洋を我々の射撃場に・・・」金与正氏 談話 ‟過激化”の意味とは?【解説】|TBS NEWS DIG

北朝鮮がミサイルを相次ぎ発射「太平洋を我々の射撃場に・・・」金与正氏 談話 ‟過激化”の意味とは?【解説】|TBS NEWS DIG

北朝鮮がミサイルを相次ぎ発射「太平洋を我々の射撃場に・・・」金与正氏 談話 ‟過激化”の意味とは?【解説】|TBS NEWS DIG

今年に入って、ミサイルの発射頻度が少なくなっていた北朝鮮でしたが、週末にICBM=大陸間弾道ミサイルを発射したのに続き、20日、短距離弾道ミサイル2発を日本海に向けて発射しました。朝鮮半島で再び緊張が高まっている理由について深掘りします。

■北朝鮮 20日に弾道ミサイル2発を発射 18日にICBM発射

ホラン千秋キャスター:
20日、北朝鮮が弾道ミサイル2発を発射しました。

【1発目】午前6時59分ごろ
▼最高高度 約100km
▼約400km飛行

【2発目】午前7時10分ごろ
▼最高高度 約50km
▼約350km飛行

→それぞれ日本の排他的経済水域の外に落下

岸田総理
「今、国連の安保理に対しまして緊急会合の招集を要請しております」

松野官房長官
「北朝鮮が今後、各種ミサイル発射や核実験の実施を含め、更なる挑発行為に出る可能性がある」

そして20日だけではありません。18日もミサイルの発射がありました。

【2月18日】
▼午後5時21分ごろ
・大陸間弾道ミサイル1発発射

▼午後6時27分ごろ
・北朝鮮はミサイルが日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下し、「火星15型」を発射したと発表

【2月19日】
・韓国軍がアメリカ軍 戦略爆撃機B1Bと合同訓練

【2月20日】
・弾道ミサイル2発発射

20日に発射されたミサイルに関して、北朝鮮メディアは次のように伝えています。

北朝鮮 国営テレビ
「『超大型放射砲』と呼ばれる600ミリ口径の放射砲の発射訓練が行われた」

この600ミリ放射砲は、核弾頭も搭載可能な短距離弾道ミサイルということでした。さらにこのミサイルは2022年12月31日に北朝鮮の軍から金正恩総書記へ贈呈式が行われたということですが、2023年から実戦配備されている可能性があるということです。

<「超大型ロケット砲」発射で今後は…>
明海大学 小谷哲男教授
▼すでに“実戦配備”された可能性がある
▼アメリカと韓国に対し“いつでも戦争ができる”というメッセージではないか

■相次ぎミサイル発射 北朝鮮の狙いはどこに?

井上貴博キャスター:
北朝鮮は長距離弾道ミサイルに注力しているだろうと言われていた。今回ニュースに出てきたのは超大型放射砲、あまり馴染みがないんですが、これは技術的には今までのものとどう違って、どういうところに脅威があるのでしょうか。

防衛省 防衛研究所 浅見明咲さん:
長距離弾道ミサイルとは異なり、今回発射された超大型放射砲は「KN-25」とも呼ばれていますけれども、こちらはどちらかというと長距離ではなく短距離ですね。韓国の半島全土を収める射程になっていますので、どちらかというとアメリカより韓国に対してのメッセージ性が強いミサイルとなっています。さらに一斉射撃にも対応が可能になりますので、奇襲攻撃などの目的で使われる可能性があります。

井上キャスター:
ずっと言われている核実験がいつになるのか、もうするのではないか、そのあたりの分析はどんな見解をお持ちでしょうか。

浅見明咲さん:
このKN-25にも繋がってくる話にはなるんですけれども、やはり核弾頭化するためには核の小型化が必要になりますし、小型化するための実験が必ず必要になってきます。そういった部分では北朝鮮は2022年から実験を行うタイミングは常に見ているのではないかなと思っています。

井上キャスター:
核に固執して、そこへの段階を踏んでいるということですね。

■金与正氏「太平洋をわれわれの射撃場に…」 日本上空をミサイルが…?

ホランキャスター:
ここからは金正恩総書記の妹、金与正氏に注目していきましょう。

金与正氏 国営メディアで談話を発表(2月20日)
「太平洋をわれわれの射撃場に活用する頻度は、アメリカ軍の行動の性格にかかっている」

金与正氏は談話でアメリカの動き次第で日本を飛び越えるミサイル発射の可能性を示唆。日本を飛び越えるどころか、太平洋全体が射程圏内に入っているというメッセージなのかもしれません。与正氏はこれまでもたびたび過激な発言を行ってきました。

【2022年11月】韓国が北朝鮮に対し追加制裁を検討
→金与正氏「アメリカが投げる骨をかじって歩き回る野良犬。尹大統領は大ばか」

【2022年12月】北朝鮮が撮った偵察衛星写真を韓国が酷評
→金与正氏「減らず口を一発殴ってやりたい」

【2月18日】ICBM=大陸間弾道ミサイル発射
→金与正氏(2月19日)
「愚か者に悟らせてやるが、ICBMでソウルを狙うことはないだろう」

つまり「ソウル=近くの敵」ではなく、「より大きな敵=アメリカなど」ということでしょうか。そういった場所を狙うことになるというメッセージなのかもしれません。

<金与正氏の談話“過激化”の意味は…>

明海大学 小谷哲男教授
▼金与正氏は金正恩総書記の後継者になりうる立場にある
→アメリカ・韓国を強い言葉で批判することで、与正氏の権威を強める狙いがあるのではないか

浅見明咲さん
▼金与正氏は金正恩総書記からの信頼が大きい
→与…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20230220-6069084)

▼TBS NEWS DIG 公式サイト https://ift.tt/Yivuxpf

▼チャンネル登録をお願いします!
http://www.youtube.com/channel/UC6AG81pAkf6Lbi_1VC5NmPA?sub_confirmation=1

▼情報提供はこちらから「TBSインサイダーズ」
https://ift.tt/Vo5Ximj

▼映像提供はこちらから「TBSスクープ投稿」
https://ift.tt/Ty7hFR4

TBS NEWSカテゴリの最新記事