【“思い出の詰まった”中古品も】ウクライナで車いす不足、日本から支援活動広がる
ロシアによる侵攻が長期化する中、ウクライナで不足する車いすを日本から送る活動が広がっています。
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ロシアによる侵攻から1年をむかえようとしているウクライナ。
病院を訪れると、戦闘で足を失うなどして車いすにのった人々もめだちます。
病院の医師「特に前線の戦いが激しい時は負傷者が増え、多くの車いすが必要になります」
足をケガした人にとどまらず、様々な手術を受けた患者に必要な車いすが足りていないといいます。
従軍医師のミハイロさんは、腕の手術を受けましたが、全身麻酔をしたため移動は車いすです。
ミハイロさん「この車いすは小回りがきいて快適です」
実は、ミハイロさんが使用しているこの車いす。日本から送られてきたものでした。
日本から届いた車いすは別の場所でも――
キーウの障がい児養護施設に通うドミトロさん。脳性麻痺を患い、車いすがかかせませんが…
ドミトロさんの母親「今は(脳性麻痺用の)車いすが非常に高価なんです」
侵攻の長期化で経済状況が悪化。車いすを買うのもままならず、施設内では日本から届いた車いすを使っていました。
ドミトロさんの母親「支援にとても感謝しています」
ドミトロさん「ありがとう、ありがとう」
こうした物資が、日本からウクライナに届けられる前に集められている場所があります。
今月6日、埼玉県にある倉庫で積み込まれていたのは、日本各地から在日ウクライナ大使館宛てに届いた支援物資。
その中には、「ウクライナの子供に」と届けられた松葉杖もありました。
在日ウクライナ大使館支援物資コーディネーター レーシャ・トカルさん「車いす、電動の車いすです」
そして、これまでに在日ウクライナ大使館を通して現地に送られた車いすは94台。
そのうち76台を寄付したのが京都を拠点に車いすの点検などを行うボランティア団体「スイマルク」です。
スイマルク代表・谷口博さん「ウクライナの状況見まして、けが人等が多く出てるんじゃないかなと」
そこで100台送ることを目標に車いすの提供を呼びかけ。中には“思い出の詰まった”中古の車いすもあったといいます。
スイマルク代表・谷口博さん「亡くなられた主人とか奥様とかの(車いすを)ぜひ使っていただければ、やはり主人も喜ぶでしょうと」
企業からも新品の車いすが届くなど、100台以上が集まっているといいます。
こうした車いすを含め、支援物資の管理をしている在日ウクライナ人のレーシャ・トカルさんは、ウクライナを支えてくることに感謝したいとしつつ現地の窮状を訴えました。
在日ウクライナ大使館支援物資コーディネーター レーシャ・トカルさん「本当にもうそろそろ終わってほしいねって。支援終わるじゃなくて戦争終わること。見てる通りもうすごくボロボロになってる」
母親や妹が住む故郷ウクライナに平和な日々が戻るまで、できる限りの支援を続けていきたいと話します。
侵攻開始からおよそ1年。いまだ終結の糸口が見えない中、ウクライナに住む人々への継続した支援が求められています。
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支援相談の窓口は:ウクライナ大使館 03-5474-9770 emb_jp@mfa.gov.ua 協力したい方はこちらの電話番号にご連絡ください。
(2023年2月18日放送「news every.」より)
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