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渦中の無人島「詐欺師うごめく島」 過去に流行…手法が類似「中国人女性も被害者か」【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年2月17日)
中国人女性が沖縄県の無人島を購入したとされる問題です。この島では、リゾート開発が計画されています。取材を進めると、土地の権利関係が複雑で「いわくつきの島」と言われていることが分かりました。
■島には…「野生動物」「中国語のごみ」も
中国人女性が購入したと主張する無人島は、沖縄本島の北に浮かぶ伊是名村にある「屋那覇島」。那覇空港から車で2時間、港からは1日に2往復している定期便に乗り込みます。
午後3時半に乗船したこの船は、15日の「最終便」。そして1時間後、伊是名島が見えてきました。そして、隣に見えるのが屋那覇島です。かなり近い距離に見えます。
船は、目的の無人島が目と鼻の先に見える人口1300人ほどの「伊是名島」に到着しました。
早朝、東京を出発した番組ディレクターが、この島に到着したのは午後4時半。無人島を購入したという女性も、このルートで島を訪れていたのでしょうか。
翌朝、チャーターした船で屋那覇島へ向かいます。前日は荒れ気味だった海。なんとか船が出せるまで落ち着き、出航しましたが、結構揺れます。すごい勢いで、崖に波が打ち付けてます。
船を走らせること20分。ようやく、島の岸壁にたどり着きました。生い茂る木々、豊かな自然。そして、腰をかがめて林を抜けると、きれいな砂浜に到達しました。
無人島の砂浜に残るのは、野生動物たちの生きた痕跡。カメは、すでに息絶えていました。
一方、砂浜には、至る所にゴミがあります。ペットボトルには、中国の言葉が書いてます。
土地を購入したとされる中国人女性がSNSに上げた動画。中国人の女性が撮っていた動画は、おそらくこの砂浜で撮られたとみられます。
島を購入し、上陸して動画を撮影した中国人女性。先月、その女性らとみられる2人組を船で島に連れて行ったという男性は、次のように話します。
中国人女性とみられる2人組を船に乗せた男性:「自分は観光だと思っていたんです」「(Q.なぜ観光だと?)日帰りの様子でしたから。荷物も持っていないし」
■購入した面積は…島の半分「将来住む」
東京ドームおよそ16個分の広さで、「沖縄最大の無人島」と言われる屋那覇島。その島を購入したと話す、中国人女性。
実際に土地を購入したのは東京・港区にある中国系企業。女性は「親族の会社名義で購入した」と話しています。
購入した面積は、島のおよそ半分。4分の1ほどは村が所有していて、残りは国有地や他の人の所有だということです。
中国人女性:「買った目的としては第一に、将来的に自分がそこに住む。あるいは、子どもに残す」
自分が住んだり、子どものために買ったと話す女性。しかし、話は続きます。
中国人女性:「もし良いデベロッパーさんに巡り合えれば、これをリースに出すこともできる。または、アラブの王子とかみたいな人が興味を持ってくれたら、売ることも考えられる」
土地の売却やリースなどの利用にも関心を示す女性。土地の名義を持っている中国系企業はホームページで、リゾート開発計画を進めているとしています。
■リゾート計画…村に“開発の相談”一切なし
島について、さらに取材を進めていると、無人島を巡る新たな情報が飛び込んできました。
舞台は屋那覇島ではなく、そこからおよそ9キロ。伊是名島を越えた先にある無人島、具志川島。この無人島でも、リゾート開発計画が持ち上がっているというのです。
手掛けるのは、タイとモルディブで高級リゾートを展開する「ソネバグループ」。去年5月には、グループのCEOが直接村を訪れ、村長と基本計画を推進することで合意していました。
一方、中国人女性が購入した屋那覇島のリゾート計画。村によると、現在に至るまで計画についての相談などは一切ないといいます。
■電気・水道なし…“リゾート開発”可能性は?
女性が購入したという島の土地では、どのようにリゾート計画が進められるのでしょうか。
女性の土地は、主に島の内陸部に広がっています。砂浜から一歩踏み入れれば、道もなく延々と緑が生い茂っています。
さらに、村の所有地を通って、地図を頼りに女性の土地のそばまで近付いてみると、まさに手つかずの状態の「リゾート予定地」でした。
一方、村が所有する土地には建物があります。コロナ禍前まで、島では小学生を集めたキャンプ企画なども行っていました。
電気も水道も通っていない無人島。リゾートに生まれ変わらせるには、一筋縄ではいかなそうです。
■“細切れ”謎の土地区分「詐欺師うごめく島」
さらに取材を進めるなかで、この島の登記を調べてみると、土地の権利が900以上に細かく分かれていることが分かりました。
なぜ、細かく分かれているのか。専門家は、この状況が、過去に流行した“ある手法”に似ていると話します。
土地の購入に詳しい 堀内恭彦弁護士:「1960年~80年代にかけて、リゾート地を小さく区分けして販売するという商法があって。その名残で、細かく区分けされているのだと思います。きれいに区割りされていますから、さも区画整理された立派な土地だという錯覚を覚える方がいます」
実際は手つかずの荒地でも、販売区域がきれいに区分けされていることで、価値のある土地だと思わせる手法。堀内弁護士によると、特にその土地に行ったことのない人に効果があるといいます。
堀内弁護士:「北海道とか沖縄とか、なかなか現地確認に行けないような土地とか、リゾート地を販売する時に、こういう手法を取られていたことがあります」「(Q.購入した人は一度も現地に行かずに?)そういう場合もあります。そこで初めて、だまされたことに気付く」
この島の土地もより良く見せて、高く売ろうとしていたことがあるのでしょうか。以前所有していた会社の男性は、次のように話します。
前所有会社の役員・奥茂治さん:「元から“いわくつきの島”なんですよ。“詐欺師がうごめく島”ですよと。そういう金にしようという人たちが、そこに寄ってくるんですよ」
中国人女性:「島を買ったのは、後々必ずもうかるからと確信したからです」
動画上では「もうかる」と話し、期待する様子を見せる中国人女性ですが…。
奥さん:「女性も被害者じゃないか?というのが、私たちの最初の直感」「(Q.被害者というのは具体的には?)要するに、この女性もだまされているんじゃないかと」
島の関係者によれば、過去には島をクルマエビの養殖場や石油の備蓄基地にする計画もあったそうですが、いずれも計画は立ち消えになっています。
堀内弁護士:「一体としてリゾート開発するのであれば、そういう地権者すべてをまとめていかないといけないが、おそらくそれがまとまらない」
女性や、土地の名義を持つ中国系企業は「屋那覇島」に、本当にリゾート施設をつくれるのでしょうか。
女性や島を所有する会社に取材を試みましたが、17日までに回答は得られていません。
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2023年2月17日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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