女性落語家・蝶花楼桃花さんに密着“男社会”の落語界…古典落語のネタ選びで新たな挑戦も【news23】|TBS NEWS DIG

女性落語家・蝶花楼桃花さんに密着“男社会”の落語界…古典落語のネタ選びで新たな挑戦も【news23】|TBS NEWS DIG

女性落語家・蝶花楼桃花さんに密着“男社会”の落語界…古典落語のネタ選びで新たな挑戦も【news23】|TBS NEWS DIG

女性落語家・蝶花楼桃花さんに密着。まだまだ“男社会”の落語界。楽屋は男性も女性も一緒、着替えも同じ場所で行います。しかし、変化も起きています。池袋演芸場には「画期的な更衣室」が設置されました。桃花さんは古典落語のネタ選びでも挑戦し続けていました。

■真打ちに昇進した女性落語家・蝶花楼桃花さんに密着

真打ちしか出ることができない正月の寄席に蝶花楼桃花さんの姿がありました。

蝶花楼桃花さん 落語(浅草演芸ホール)
「我々の世界というのは重い身分制度、カースト制度のような重い身分制度がまだまだ根強く残っている珍しい世界でございます。階級制度、下から見習い、前座、二つ目、真打ち、ご臨終。こうした5つの位になっていまして、私もご臨終を残すのみとなったわけですけど・・・」

2022年、真打ちに昇進した桃花さん。楽屋に戻ると・・・

林家三平師匠
「売れっ子は違うな。今度、お寿司ごちそうしてくれるって言ってたんですよ。楽屋に入れてくれるって」

蝶花楼桃花さん
「じゃあ三平師匠がいない日に・・・」

林家三平師匠
「ほら、こういう事言う。昔はこんなこと言わなかったかわいい子だったんですけどね」

三平師匠にいじられながら楽屋を後にした桃花さん。この日は3つの演芸場を回ります。

記者
「次は何時?」

蝶花楼桃花さん
「12時半には上がるので、あと20分ぐらいですね」

落語は出演時間に合わせて小噺やネタを選びます。他の噺家と被らないように高座に上がる直前に決めます。

蝶花楼桃花さん 落語(浅草・東洋館)
「小学校低学年の学校寄席というものに行ってきたんです 。子どもたちに落語を好きになってもらいたい。古典落語をしゃべっていたんですよ、そうしましたら落語をしている最中に一番前に座っている女の子が急に泣き出しちゃったんです。『あーん先生・・・つまんない!』ここは負けちゃいけないぞと思いまして、続きを一生懸命やっておりましたら、その女の子の担任の先生なんでしょうか、わーっと走ってきまして『我慢しなさい。みんなだって我慢しているんだから』と言われまして心がポキッと折れた音が聞こえたようですけど」

■池袋演芸場には「画期的な更衣室」 “男社会”の落語界にも変化が・・・

演芸場の楽屋は男性も女性も一緒です。着替えもそこで行います。

記者
「男性と同じ所で着替えているっていう状況なんですね?」

林家木久蔵師匠
「今、男女平等の時代ですから。そうなんですよね。元々、男の世界ですから」

落語界はまだまだ“男社会”です。しかし、桃花さんのように女性落語家が活躍するようになってからは変化も起きています。

東京・池袋にある演芸場では・・・

蝶花楼桃花さん
「今、あそこの楽屋から肌着をもって、この画期的な更衣室にご案内しますね」

池袋演芸場には2019年に更衣室が設置されました。

蝶花楼桃花さん
「下着姿にならなくてすむので、それだけでもすごくありがたいです」

真打ちになると着付けは前座の人が手伝ってくれます。

前座(5年目)の鈴々舎美馬さんは・・・

鈴々舎美馬さん
「(更衣室、昔は無かったが…) 入ってからずっと更衣室があるので、もうそういう時代なんだと自然に受け入れていた。昔は無かったのが信じられない」

ただ、こうした更衣室があるのは東京の演芸場ではまだ池袋演芸場だけです。

■蝶花楼桃花さん 古典落語のネタ選びでも新たな挑戦

落語協会の一室、桃花さんが着付けを手伝っているのは春風亭一朝師匠です。これから落語の稽古をつけてもらうのですが、桃花さんはある挑戦をします。

春風亭一朝師匠
「尻餅でいいの?」 

蝶花楼桃花さん
「尻餅をぜひ教えて頂きたく、ありがとうございます」

春風亭一朝師匠
「昔の暮れの風物詩、お餅つきと相場が決まっていたようで・・・」 

落語の稽古は師匠の噺を聞いて覚えます。この「尻餅」という古典落語はお金がなく餅を買うことが出来ない夫婦の話。妻は夫に文句を言います。そこで夫が考えたのが餅をつく芝居をしようというもの。

春風亭一朝師匠 古典落語「尻餅」
「お前の臼をもってこいって言ってるんだよ『なあに私の臼って?』わからねえやつだなお前は、ケツを出せって言うんだよ。あらいやだよこの人は、『どうして私がおしりなんて出すの?』どうしてったってお前の尻を叩けばペッタンペッタン音がするだろう、なあ、これをお前、尻餅って言うんだよ」

そして夫は、妻のお尻を「ぺったんぺったん」とリズミカルに叩いていくというのが「尻餅」という落語です。

春風亭一朝師匠
「あんまり女の人に勧めたくないんだけどね、女の人のお尻を叩くわけだから。これはもうあなたがどう綺麗にやるか・・・」

蝶花楼桃花さん
「私がやると、いやらしいような感じになってしまいます?」

春風亭一朝師匠
「お尻をださないと、話にならないからね」

なぜ桃花さんは古典落語「尻餅」を選んだのでしょうか?

蝶花楼桃花さん
「女性でやる人があまりいない噺だし、師匠もおっしゃっていたんですけど、描写がいやらしくならないように…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20230216-6068260)

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