不審電話相次ぐ「きょう行くね」“アポ電”音声公開 警察官を装う“巧妙な話術”も(2023年2月13日)

不審電話相次ぐ「きょう行くね」“アポ電”音声公開 警察官を装う“巧妙な話術”も(2023年2月13日)

不審電話相次ぐ「きょう行くね」“アポ電”音声公開 警察官を装う“巧妙な話術”も(2023年2月13日)

 強盗や特殊詐欺を目的に在宅状況などを確認する手口「アポ電」が去年1年間に12万件確認され、前年よりも20%増加。

 警察官:「今後、何かありましたら『#9110』に連絡するようにお願いします」

 住民:「分かりました。知り合いも、この辺はそういう電話が多いというので『気を付けたい』という話はしていた」

 私たちにも、いつ「アポ電」があるとも限りません。札幌市で先週、90代女性が暮らす家に「不審な男」から掛かってきた通話内容。

 住民の女性:「もしもし」
 不審な男:「あっ、もしもし」
 住民の女性:「はい」
 不審な男:「うん、あの3時ごろ、きょう行くね」
 住民の女性:「どなたですか?」
 不審な男:「えっ」
 住民の女性:「誰!?」

 札幌市では中央区とその周辺で今月以降、77件も「アポ電」とみられる在宅を探る不審な電話が相次ぎ、北海道警は強盗などにつながる恐れがあるとして巡回を増やし、アナウンスしています。

 札幌西署生活安全課・池田直弘係長:「『これから行く』『今から行く』『何時ごろ行く』という内容の電話が多く寄せられている。我々が考えているのは特殊詐欺、オレオレ詐欺を含めて(家に)居るのかどうか確認の部分での強盗事件に最悪、発展しないか懸念事項もある」

 また、広島県警も「アポ電」とされる犯人の音声データを公開。女性警察官を装い70代の男性宅へ実際に掛かってきたものです。

 ニセ警察官:「もしもし、こちら安佐南警察生活安全課の『シライ』と申します」
 住民の男性:「はい」
 ニセ警察官「シライ」:「お伺いしたいことがあってお電話したのですが、先日ですね、空き巣と詐欺の事件があったんですね。男を2人逮捕しているんです。この2人の名前が…38歳と、もう1人が…41歳で」
 住民の男性:「うん」
 ニセ警察官「シライ」:「銀行の職員ということが分かっているんですね。この名前に心当たりはなかったですか?」

 ここから、ニセ警察官「シライ」は巧妙な話術で他に家族が在宅中かどうか探りを入れ始めました。

 ニセ警察官「シライ」:「銀行に行かれた時に職員に話し掛けられたとか、銀行と名乗って自宅に来たとかってこともなかったですか?そういったこともないということですね」
 住民の男性:「はい」
 ニセ警察官「シライ」:「この2人が(住民を)を知っていると言ったんですよ、はい。で、お電話を差し上げたんですけど。空き巣と、もう1つが詐欺ですね。カードを偽造する詐欺です。ご家族の方にも知っているかどうか確認したいので、在宅でしたらお代わりいただけますか?あっ、ではお代わりいただけますかね」
 住民の男性:「(男性の家族)はい」

 他に家族がいることが分かったからなのでしょうか。電話はここで切られました。ニセ警察官「シライ」は、この後、「資産保護のため」などと言い、銀行のキャッシュカードや通帳をだまし取ろうとしたと考えられます。

 広島県では、去年1年間にこうした「アポ電」から始まる特殊詐欺が234件発生。被害額は、およそ7億円に上っています。

 千葉県警も警察官を名乗る「アポ電」によって、キャッシュカードなどをだまし取ろうとする手口が増えていると警戒を強めています。

 ニセ警察官「ムラコシ」:「流山警察の『ムラコシ』と言いますけども、…さんのお宅でよかったですかね?」
 住民の男性:「はい、そうですが」
 ニセ警察官「ムラコシ」:「まず、うちの方できょうの朝、男性2名逮捕しているんですよ、それがタカハシ…とフクダ…という男性なんですけど、お名前って聞いたことありますか?」
 住民の男性:「聞いたことないですけど」
 ニセ警察官「ムラコシ」:「ないですか。この2人の持ち物を確認したところですね、カバンの中から…に住んでいる方の名前と住所の書かれた名簿とかあと通帳、キャッシュカードとか現金1000万ほど持っていて逮捕した」
 住民の男性:「はいはい」
 ニセ警察官「ムラコシ」:「お電話このまま待ってますから、まずご自身の通帳、キャッシュカードっていうのが無くなっていないか確認してもらってよろしいですか?」
 住民の男性:「いや目の前にありますんで。ないですよ」
 ニセ警察官:「あります?あと他にご家族方はいらっしゃいます?ご家族の方は?」
 住民の男性:「キャッシュカードは持っていませんけど」

 警察は、実際にあった通話内容に心当たりのある人は、相談専用ダイヤル「#9110」に連絡してほしいとしています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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