「除染土」容量を400分の1に 福島の中間貯蔵施設で新たな試み(2023年2月10日)

「除染土」容量を400分の1に 福島の中間貯蔵施設で新たな試み(2023年2月10日)

「除染土」容量を400分の1に 福島の中間貯蔵施設で新たな試み(2023年2月10日)

 環境省は福島県内の除染で出た膨大な「除染土」の容量を最大で400分の1まで減らすという取り組みを始めています。中間貯蔵施設内にある、その新しい施設が初めて公開されました。

 中間貯蔵施設はいくつかの工区に分けられていますが、こちらの工区では除染土が15メートルの深さにわたって貯蔵され、土が60センチかぶせられています。

 施設全体では、東京ドーム11杯分という膨大な量の除染土が運び込まれています。

 除染土を巡っては、福島県外で最終処分するという方針が法律で決まっていますが、除染土の安全性を確認するための実証事業の計画が明らかになった東京の新宿御苑や埼玉県所沢市では、周辺住民らの反対で先行きは不透明な状況です。

 一方で、環境省は膨大な除染土の容量を減らそうと今年1月から新たな取り組みを始めました。

 まず、草木などが含まれる除染土を焼却し灰にします。そして今回、初めて公開された「飛灰洗浄実証施設」で灰を水に浸し、高濃度になったセシウムを分離します。そのうえで灰を回収し、容量を最大で400分の1まで減らそうということです。

 環境省によりますと、来月にも実際に灰からセシウムを分離する作業が始まる予定ですが、分離したセシウムをどう処分するかについては、まだ決まっていないということです。
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