【解説】南海トラフや宮城沖… “地震発生確率”の計算方法は?『週刊地震ニュース』
先週震度3が3回発生地震確率計算方法は?ここ最近の気になる地震活動について掘り下げる週間地震ニュース。
1月24日から30日まで先週1週間におきた震度1以上の地震の震源とその深さを示した図です。
※図1(先週の地震)29日・岩手県沖を震源とするマグニチュード4点7の地震で震度3の揺れを観測しました。
同じ29日の午前11時頃には和歌山県北部を震源とするマグニチュード3点7の地震で震度3となっています。
さらに30日午後には奈良県のごく浅い場所で発生したマグニチュード3点8の地震で隣接する三重県で震度3の揺れを観測しています。
きのうまでの1週間に国内では震度1以上の地震が25回発生しました。
1月13日に政府の地震調査委員会から今年1月1日時点の最新の地震の発生確率について発表がありました。
※図2地震発生確率将来発生が懸念されている南海トラフ巨大地震では40年以内にマグニチュード8~9クラスの地震の発生確率が90%程度となりました。
去年時点の確率は80~90%ということで少し確率が上昇。
また宮城県沖でマグニチュード7点4程度の地震がおきる宮城県沖地震については今後30年以内の発生確率を70~80%としました。
去年は60~70%でしたのでこちらも確率アップとなっています。
南海トラフも宮城沖も、それぞれの地域では大きな被害が心配される想定地震ですよね。
確率があがるというのは何かおきているのでしょうか決して、地震が想定される地下で何か新たな異常が見つかったり前兆があったりしたわけではないです。
※図3(専門家チェック)気象庁に長年勤務してきた地震の専門家、草野富二雄さんに聞きました。
こうした地震の発生確率は「想定される地震がおきない限り、時間の経過とともに確率が上昇していく計算モデルを使っている」と言います。
南海トラフ地震のように、プレート境界で発生する海溝型地震は十数年からから数百年間隔でおきる。
地震引き起こす力のかかり方に大きな変化が無ければ、次第にひずみがたまっていき、やがて限界がくると大きな地震発生につながる。
※図4(地震確率計算の概念図)地震確率の計算ですが例えば、地震発生から20年たつと42%、さらに地震がおこらず20年経過、地震発生から40年経過では82%といった感じで確率があがっていきます。
いまの地震確率の計算手法では、途中で地震が起きない限り、時間経過とともに確率はどんどんあがっていってしまいますので今回の発表のようにエリアによっては1年ごとに、確率に変化が生じるわけなんです。
確率にかかわらず大きな地震発生は、いずれやってきます。
日頃からの地震への備えをお願いします。
以上、週間地震ニュースでした。
(2022年1月31日放送)
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