京都市『オーバーツーリズム』対策強化 WEBサイトで観光地の混雑予測を色別表示(2023年2月3日)

京都市『オーバーツーリズム』対策強化 WEBサイトで観光地の混雑予測を色別表示(2023年2月3日)

京都市『オーバーツーリズム』対策強化 WEBサイトで観光地の混雑予測を色別表示(2023年2月3日)

徐々に観光客が戻ってきた京都市。観光地の混雑を緩和するため「オーバーツーリズム対策」を強化しています。

 (記者リポート 2月3日)
 「こちら清水寺方面に向かうバス停なのですが、観光客などでかなりの列ができていて、一度では乗り切らないほどになっています」

 JR京都駅前のバス停。平日の2月3日もバスを待つ多くの観光客で行列ができていました。

 (観光客)
 「乗れる?この列かって」
 「めちゃくちゃ並んでいるんですけど、15分くらいですかね。もう乗れるか…次の次(のバス)かな?って感じです」

 京都市バスの「1日乗り放題券」。1枚700円で4回乗れば元が取れることから観光客に人気でしたが、市は2月2日、この1日券を来年3月末で廃止すると決めました。

 その理由の1つが「オーバーツーリズム対策」。観光客の集中を抑えることです。新型コロナウイルス流行前の京都駅では、バスを利用する観光客でバス車内がすし詰め状態になり、ドアがなかなか閉まらないこともありました。

 嵐山では歩道から溢れるほどの人だかりができていました。さらに、祇園では通りを歩く舞妓さんを撮影しようとスマートフォンを構えた外国人観光客が群がる様子も…。「舞妓パパラッチ」です。中には、自転車で追いかけて撮影する人もいました。

 観光客が戻り始めて再び牙を剥き始めたオーバーツーリズム。すでに市も対策に乗り出しています。

 (京都市観光協会 堀江卓矢さん)
 「混雑状況をビッグデータをもとに予測した結果をご覧いただけるようにつくったサイトです」

 去年10月、外国人観光客向けに立ちあげたサイトでは、清水寺や嵐山エリアなど人気観光地の混雑予測が色別に表示されています。さらに、ライブカメラ映像もYouTubeで配信。観光客の分散を図り、混雑を緩和することが狙いです。

 一方で、京都市では観光業に従事する市民が多いなど、観光と市民生活が切っても切れない関係にあることを理解してもらうためのチラシも作成しています。

 (京都市観光協会 堀江卓矢さん)
 「観光消費がなくなったら5人に1人が職を失うというデータもでていますので。(京都は)観光のために作られた町ではありませんけれども、魅力が失われないように市民と観光客が一体になって町を作っていけるといいだろうなと思います」

 観光都市ゆえのジレンマを抱える京都市。これから迎える観光シーズンに向けて「上手なお付き合い」を模索しています。

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