20年間“電気代タダ”の家…4人家族 オール電化「使えるだけ使う」 災害時にも活躍(2023年1月27日)
まだまだ寒い日が続きますが、高騰する高熱費が気になって、暖房などを我慢する人も多いのではないでしょうか。こうしたなか、電気代が割安になるサービスを利用する人を取材しました。中には、20年間電気代が無料になる家もありました。
■都内在住の男性「電気代が高いという感覚はない」
西東京市に住む 横井敏昭さん(62):「(Q.普段の生活で『電気どうしよう』と考えることは?)ほとんど考えてないくらい、電気代の負担が少ない」
連日寒さが続く西東京市の一戸建てに住む横井さんは、60代の夫婦2人暮らしです。
横井さん:「一応日が入ってくるんですけど、夜になったらかなり寒いつくり。リビングは15畳くらいの広さ。かなり空間的に広いので、結構エアコンを使う頻度が高い」
リビングは吹き抜けになっていて、部屋が広いため、寒い日にはエアコンはフル稼働。ホットカーペットも使って足元を温めます。
横井さんは、コンサルティング会社を経営しているため、自宅の一室を事務所にしていて、日中はパソコンの電源もつけっぱなしです。
横井さん:「(Q.この部屋は、あったかいですね)そうなんですよ。大体(1日)5~6時間はここにいるかな」「(Q.その間、エアコンはずっと?)そうですね。ずっと、つけっぱなしですね」
リビング、仕事部屋のほか、仏間など全部でエアコンは4台、ホットカーペットも2枚あります。
電気代の高騰が続くなか、横井さんの先月の電気代は…。
横井さん:「直近でいうと、月に1万937円です。家で仕事してる時間が多くなりましたので、電気使用量はかなり増えているはずなんですけど、電気代が高いという感覚はない」
■理由は「シェアでんき」1年前比で約3倍の契約申込み数
横井さんは、東京ガスのガスと電気のセットプランを契約しています。おととしの12月は9885円。ほぼ同じです。
その理由は、4年前に導入した「シェアでんき」です。
横井さん:「『シェアでんき』のサービスを使ってるんで。太陽光発電を使ってるんで、そこはかなりお得をしてる。3分の1くらいの電気代は、太陽光でまかなえてる」
横井さんが契約したプランの仕組みはこうです。
横井さんの自宅の屋根を「シェアでんき」の運営会社に貸します。運営会社が、太陽光パネルを設置する代わりに、昼間の電力が一定量まで0円になる契約です。パネルの設置費用や破損した場合などのメンテナンスの費用もかかりません。
夜間に使用した電力に関しては通常通り、電力事業者に支払う必要がありますが、昼間の電気代がかからないため割安になります。
運営会社は、太陽光パネルで発電した余剰電力を送配電事業者に売ることで利益を得ています。
横井さん:「屋根を貸して、無償でイニシャルコスト(初期費用)なく導入すると。うちの場合はそんなに大きな屋根じゃないんで、大体そうすると100万円から150万円くらいの費用金額になる。それが一切要らない。それが屋根貸しの一番の魅力かなと思います」
「シェアでんき」は、去年4月から契約プランを変更。現在、横井さんと同じプランは販売していませんが、初期費用が要らない太陽光発電を手掛ける運営会社に、申し込みが急増しています。
シェアリングエネルギー エバンジェリスト 井口和宏さん:「『シェアでんき』は1年前と比べると、約3倍弱に契約のお申し込みの数が増えています。これまで電気料金・電気に関して、ここまで注目を受けたことってなかったと思うんです。今、脱炭素といったトレンドもありますし、太陽光発電システム・再生可能エネルギーは注目を受けていると思います」
■床暖房&エアコン…両方稼働でも支払額は3270円
岐阜県にあるこの家。2年前に建てたばかりの新築です。
4歳と1歳の子どもがいる4人家族。IHコンロ、床暖房も付いたオール電化の一戸建てです。
中学校の教員をしているという川野優さん(31)。3500万円で購入したこの家に大満足の理由は…。
川野さん:「20年間、電気代が無料」
川野さんが住むのは、太陽光システムを完備した建売住宅です。
販売会社「エネファント」は小売電気事業者も兼ねていて、太陽光の余剰電力の売電収入をすべて得るかわりに、家の購入者は定められた年間使用量を超えない限り、電気代はゼロです。
費用はサポートサービスの利用料、月額3270円だけです。
川野さん:「職場の同僚の人に話を聞くと『うちは今月5万円だった』とか、『10万円近くいっちゃった』っていう。逆に我が家はそんなの関係なく『使えるだけ使ってるんです』っていう話をすると、すごく驚かれる」
先月の明細を見てみました。
川野さん:「(Q.12月は860キロワットアワーですもんね)ここは床暖房とエアコン、両方作動してるので」
これだけ使っても、支払う金額は3270円。
太陽光で作った電気は蓄電しているため、災害時にも活躍しました。
川野さん:「台風が上陸した時の停電は4時間くらい。夜だったので、真っ暗に町はなったんですけど、我が家だけ明かりがついていたのが安心でした」
■多治見市のベンチャー企業「電気代の日本一安い町に」
サービスを提供するのは、岐阜県多治見市を中心に事業を行うベンチャー企業です。
エネファント フリエネ事業部 増田悠作さん:「1番の思いは、多治見市を電気代の日本一安い町にしたい。多治見市に人が集まる理由の一つをつくりたいというのが、一つの目標」
(「グッド!モーニング」2023年1月27日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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