4年ぶり行動制限ない春節「久しぶりに平和で楽しい雰囲気」(2023年1月21日)

4年ぶり行動制限ない春節「久しぶりに平和で楽しい雰囲気」(2023年1月21日)

JR池袋駅の近くにある飲食店は、21日、「1年で一番忙しい日」を迎えていました。利用客が囲んでいるのは、中国の代表的な鍋料理・火鍋です。
（中国・湖南省から来た留学生）
「みんなと一緒に食べられるので、お正月の雰囲気があります」
（中国・山東省から来た留学生）
「これは明時代の正月の装いで、きょうは特別に着てみました」
「海底撈火鍋」池袋店では、利用客のおよそ7割が中国人だと言います。開店時間の午前11時になると、全部で300ある客席は、次々と埋まり始め、午後0時40時にはほぼ満席になりました。この日だけで、1200人の来客を見込んでいると言います。

中国本土では。街のなかに出現した100メートルの長いテーブル。春節のおおみそかを祝うため、たくさんの人が向かい合って食事をとっています。
大鍋で作られた料理が、次々と運ばれていきます。

そして重慶では、民族衣装に身を包んだ女性が踊る中、こちらも長いテーブルに用意されたたくさんの料理を、楽しむ人の姿がありました。
料理した人「1年の12カ月を表す、12種類の料理を用意しました。12カ月の間、皆様の幸せと健康をお祈りします」。
おおみそかは家族が集まって食事をとり、新年を迎える大切な時間です。
帰省した王さん「皆帰ってきました。久しぶりにこのように平和で楽しい雰囲気を味わいました。久しぶりです！」

“行動制限のない春節”をむかえた各地では、賑わいを取り戻しています。
人気観光地の海南島は御覧のような状態。1泊、何と400万円というホテルの宿泊プランが完売となっています。

さらに今、中国人観光客が注目する、人気のツアーがあります。行く先は、今月から行き来が大きく緩和された香港。バスの前には、北京などから来た観光客の長い列ができていました。バスの中では・・
中国本土からの観光客「ワクチンを接種しに来ました」。
香港への『ワクチン接種ツアー』です。香港やマカオでは、中国本土では打てない2価ワクチンが打てるためです。
しかし、希望者全員がすぐに打てるわけではありません。
医師「コロナに感染した人はすぐに接種はできません。少なくとも3カ月は待たなければなりません」。
ある旅行予約サイトでは、開始2日間で2000人の予約が入ったといいます。

先週、中国政府はこの一か月で、およそ6万人が亡くなったと発表しました。
北京市民「両親を亡くした同級生は何人もいます。6万人は実際の死者数の10分の1だと思います」。
上海の病院に勤務する友成医師に聞きました。
パークウェイ医療　友成医師「6万人に関しては体感的にはもっと多いと思います。上海で聞いた話ですと、骨壺がなくなったという話は聞いていまして、それがやはり亡くなった方の多さを反映しているのでは」。
春節の大移動で、感染は再拡大するのでしょうか？
友成医師「上海なんて9割以上が感染済みなので中国として警戒しているのは、国内の移動というよりは輸入株の方が警戒されている。第2波が（アメリカで猛威を振るうオミクロン株の派生型）XBBによるものなのか、今あるBA5、BA7が地方に広まっていくのか。この移動によってどれだけ感染が拡大するかというのは、やってみないとわからない」。
この春節の期間中、1日60万人ほどが、中国本土と外を出入りすると推計されています。

成田空港には、普段は日本で暮らしていて、春節に合わせて故郷に戻る、という中国人もいました。やはり、お土産は“爆買い”です。
（中国・蘇州市に帰郷する人）
「（お土産は）全部でたぶん50万円以上ですね。洋服とか、あとはシェーバー」
一方、中国から日本に来て、“爆買い”を楽しむ家族もいました。
（中国・杭州市からきた夫婦）
「予算は考えたことが無いです。200万～400万円くらいですかね」
1週間滞在予定の夫婦は、日本に留学中の息子と春節を過ごすために来日。銀座で買い物を始めると、早速、化粧品を9万円分、購入しました。
（中国・杭州市からきた夫婦）
「他社の化粧品も買いたいから、これくらいで」
結局、化粧品だけで15万円を使いました。
（中国・杭州市からきた夫婦）
「息子が日本にいるので、今後もひんぱんに日本に来ると思います」
中国政府は、これまで禁止していた海外への団体旅行やツアー旅行を、2月6日から、一部の国に対して解禁すると発表しました。ただし、日本への旅行は含まれておらず、中国からの入国者に対する水際対策の有無などが考慮された可能性があります。

サタデーステーション　1月21日OA
[テレ朝ｎｅｗｓ] https://news.tv-asahi.co.jp/a>