コロナ死者“1カ月で約6万人” 中国発表…病院に患者殺到「多すぎて足の踏み場ない」(2023年1月16日)
中国では、延べ21億人が移動するという「春節」の大型連休。この週末、もうすでに駅が多くの帰省客であふれていました。こうしたなかで、中国政府が先月からの1カ月で、新型コロナ関連の死者が6万人近くになったと発表しました。
■駅に長蛇の列 “防護服姿”帰省する姿も…
中国のSNSから：「駅の構内は人で混雑しています。出発時刻の1時間半前には、到着しなければなりません。駅に入るのに30分かかります」
駅構内を埋め尽くす多くの人。改札へ向かう通路には長蛇の列ができています。
中国南部、広州にある駅の構内では、ベンチは埋まり、通路は人であふれています。
お土産を抱える人や大きなスーツケースを引く、多くの帰省客。エスカレーターに乗る人の列も途絶えることはありません。
中には、厳重なコロナ対策をする人の姿もありました。
■土産店にも長蛇の列 限定品求め“3時間待ち”
北京市内の雑貨店では飾り付けがされ、春節ムード一色になっています。新年の飾りなどを買い求める人でにぎわっていました。
この女性は、大きな袋いっぱいに“爆買い”。重すぎて抱えきれないのでしょうか、袋を引きずりながら歩きます。
さらに土産店では、うさぎ年限定のお菓子を買おうと、およそ3時間待ちの長蛇の列です。
店から出てくる人の手には、大量の袋がありました。中には、山積みになるほどの“爆買い”も見られました。
中国のSNSから：「出稼ぎ労働者が実家に帰って過ごすお正月。私が家族のために用意したお土産を披露します」
SNSに投稿された映像には、家族へ服やお菓子などのお土産をスーツケース2つを使って詰め込む様子が映っています。そして、親戚へのお年玉も準備します。
■タイ 中国からの旅行者 積極的受け入れ
大移動は、日本国内にも…。成田空港では、中国から訪日する人が徐々に増え始めています。
中国からの訪日客：「成都から来ました。コロナ以来、初めての海外渡航です」「（Q.観光の予算は？）100万円ぐらいかな。たくさんのスーツケースを持ってきたので、かばんや洋服や香水、化粧品をたくさん買いたいです」
日本が中国本土からの入国者に水際対策を強化する一方、中国からの旅行者を積極的に受け入れ始めたタイでは…。
中国人観光客：「やっとタイに戻れてうれしい。3年ぶりです」
ショッピングセンターでは大掛かりな装飾が施され、春節を迎える準備が始まっています。
トゥクトゥクの運転手：「まだそんなに多くはないけど、だんだん増えると思います。中国人の観光客にもっと来てほしいです」
■死者約6万人 病院に患者殺到「足の踏み場ない」
一方で、いまだ実態が見えないのが、中国国内の感染状況です。
中国政府はこれまで、新型コロナによる死者数を連日1桁台と発表。しかし14日、国家衛生健康委員会は先月8日から今月12日までのおよそ1カ月の間に、新型コロナ関連の死者がおよそ6万人いたと発表しました。
さらに北京大学は、国内の感染者数が累計でおよそ9億人に達したとする推計を発表しました。これは中国の総人口のおよそ64％にあたります。
上海の医師：「すでに超負荷状態です。患者が多すぎて、もう足の踏み場もない」
上海の病院では、新型コロナの患者が殺到しているといいます。
中国のSNSから：「見て下さい。ものすごくたくさんの人が待っています」
上海の火葬場では、棺（ひつぎ）が延々と連なり、列をなしています。
市内の火葬場では対応が追いつかず、近くの島にある火葬場もすべて稼働しているといいます。
春節での大移動を目前に控え、中国政府はなぜこのタイミングで死者数を発表したのでしょうか。
（「羽鳥慎一 モーニングショー」2023年1月16日放送分より）
[テレ朝ｎｅｗｓ] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
