データねつ造について古川聡宇宙飛行士「防げなかった私の責任、信頼が勝っていた…」(2023年1月12日)
「JAXA」の研究チームで実験データの書き換えやねつ造が行われていた問題で、責任者を務めた古川聡宇宙飛行士が会見を開き謝罪しました。
(記者リポート)
「JAXAの会見がまもなく始まります。メディアの注目度は高く報道カメラが多く集まっています」
1月12日午後2時ごろ、東京都内で開かれたJAXA(宇宙航空研究開発機構)の会見。その冒頭、古川聡宇宙飛行士は深々と頭を下げ、研究責任者を務めた医学研究でデータのねつ造や改ざんなどがあったとして、戒告処分を受けたと明らかにしました。
古川聡宇宙飛行士は1964年神奈川県生まれ。東京大学医学部医学科を卒業後、2001年に宇宙飛行士として認定されました。
2011年にはフライトエンジニアとしてISS(国際宇宙ステーション)に165日間滞在。医師としての経験をいかして数々の医学実験を行い、実験で得たデータを軌道上で管理するシステムの構築などにも取り組みました。
(古川聡宇宙飛行士 帰還後の会見 2011年)
「まずはお湯がたまるというのは覚えていたんですけど、最初は不思議でしたね。きちんとたまるというのが新鮮でした。その中に横たわって入りますと非常に気持ち良くて、天国にいるような感じですかね」
JAXAによりますと、古川聡宇宙飛行士が責任者を務めた研究チームは2016年~2017年にかけて、茨城県つくば市で国際宇宙ステーションを模した閉鎖環境での実験を行いました。実験では被験者から血液や心理状態などのデータをとりましたが、チームの研究者によるデータの書き換えやねつ造が発覚しました。
この件について古川飛行士は「研究が正しいプロセスで行われているか適宜確認できていなかった」と述べました。
(古川聡宇宙飛行士)
「研究全体の責任者でありながらそれを把握できず防げなかったことは私の責任であり、重く受け止めております。精神心理の部分では専門家にお任せして役割分担してもらうという信頼の気持ちが勝っていたことになります」
また、今年予定されている国際宇宙ステーションへの2回目の長期滞在について問われると「滞在に関しては予定通り行う」としました。
(古川聡宇宙飛行士)
「自分としましては…、今回の反省をいかしまして、今与えられている任務をしっかり遂行することで、させていただけたらと思っております。(Qご自身で宇宙に行く資格があると考えている?)自分としては与えられた任務をしっかり着実に行うことで信頼回復に努めていけたらと考えております」
また、JAXAは1月10日づけで山川宏理事長と鈴木和弘副理事長を厳重注意の処分にしたほか、佐々木宏理事を訓告にしています。
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