【中国ビザ停止】混乱拡大…ゼロコロナ政策“崩壊”…春節“帰省しない人にボーナス”(2023年1月11日)

【中国ビザ停止】混乱拡大…ゼロコロナ政策“崩壊”…春節“帰省しない人にボーナス”(2023年1月11日)

【中国ビザ停止】混乱拡大…ゼロコロナ政策“崩壊”…春節“帰省しない人にボーナス”(2023年1月11日)

 中国政府が日本人に対するビザ発給を停止したことを受け、ビザ申請センターには渡航できない人たちが押し寄せて混乱が広がっています。日本と韓国だけ対抗措置に踏み切る背景には習主席の「引くに引けない事情」があるようです。

 東京・江東区にある中国ビザ申請サービスセンター。

 来場者:「先週金曜日に申請してきょう受け取りだったが、先ほど受け取れました、ビザを」「人道上の理由以外は受け付けないということで、きょうは申請できなかった」

 中国を訪れる日本人へのビザ発給が停止されるなか、渡航しなければならない事情がある人たちもいます。

 来場者:「大学で1カ月後に留学するので、それの関係で…」

 今月末から上海の学校へ留学予定の李さん(22)は現在、日本の大学に通う4年生です。突然、ビザの業務がストップされ、困惑を隠せない様子。

 上海の大学に留学予定・李康平さん:「中国のビザが全面停止されたニュースを見て結構びっくりしました。きょう受け取れるのか不安で、夜も眠れなかった」

 念願だった留学ができるか、できないのか…。申請は先週に済ませていて、後はビザの結果次第です。不安を抱えたままセンターへ入って行きました。そして、約10分後…。

 上海の大学に留学予定・李康平さん:「(Q.どうでしたか?)受け取れました。申請の際にトラブルもあったので、やっと取れて良かったとホッとする気持ちがある」

 先月8日に、それまでの「ゼロコロナ政策」を撤廃した中国では感染者が爆発的に増え、約6億人が罹患(りかん)しているとの指摘もあります。さらに、新たな変異株に感染すると「激しい下痢の症状になる」などという根も葉もないうわさがSNSで拡散。薬局では、一部の下痢止めや大人用オムツの爆買いまで起きる騒動に発展。

 女性客:「手を放せ!」

 店員:「やめろ、手を放すもんか!」

 先月19日に投稿されたとみられる映像では、上海で薬を買いに来た客が販売に応じようとしない店員に激怒し、殴り合いのけんかとなる事態…。

 女性客:「欲しいのは、この薬なの!」

 店員:「やめてよ!無理やり持って行こうとするから」

 「ゼロコロナ」後の混乱を収束させたい当局は、メディア向けに解熱剤や風邪薬などを製造する製薬会社の工場内部を公開。こうした薬の爆買いなどの影響は日本にも及んでいます。厚生労働省は「解熱鎮痛剤などは個数を制限し販売するよう」国内のドラッグストアや薬局などに要請。

 三千里薬品宇田川店・西村清店長:「解熱鎮痛剤と風邪薬、入荷してすぐ出ちゃうか全然、今年に入ってから入荷しないというのもある。(支店では)500個くれという話があった」

 なかには、薬局をはしごして大量に購入する外国人客も出てき始めたそうです。

 三千里薬品宇田川店・西村清店長:「SNSにあげるとすぐ集中するみたい。なんかそう信じ込んで特定のものだけを見せてくる、画像で」

 今月22日の春節を控え、今後はさらなる中国人観光客の増加が見込まれます。一方、中国では大型連休中、「帰省しない人」にボーナス支給という異例のプランも浮上。延べ21億人ともいわれる市民らの大移動を踏みとどませる対策、気になるその中身とは…。

 新型コロナウイルスの感染が急拡大する中国。

 上海市の公式サイト:「帰省せずに年越しする市外からの勤務者には映画や観光地のチケットを無料で提供します」

 上海市が出した通知によりますと、他にもデリバリーの配達員に春節期間中に毎日150元、約3000円を追加支給するなどと大盤振る舞い。また、蘇州市も春節の大型連休に補助金を出すと発表。労働力確保などの目的もあり、現金支給など動きが広まっています。

 中国外務省・汪文斌副報道局長:「事実に基づき、科学的で適切な感染対策を行い、政治利用や差別的なやり方をやめて、正常な往来と協力に影響を及ぼしてはならない」

 日本が中国本土からの渡航者に水際措置を強化し、出国72時間以内の陰性証明の提出などを求めていることに中国は激しく反発。「ゼロコロナ政策」の崩壊を機に内外で軋轢(あつれき)が生まれています。

 林芳正外務大臣:「中国が新型コロナ対策とは別の理由で査証発給の制限を行ったことは極めて遺憾であり、中国側に対して外交ルートで抗議するとともに、かかる措置の撤廃を求めたところでございます」

 外務省幹部は今回の中国の反発に「全く意味が分からず残念だ。中国は透明性のない情報を開示していて、日本の水際対策は当然だ」と話しています。また、ビザ停止を受け、日本企業の駐在員などに影響が出る可能性もあります。

 中国に進出している日系企業は上海市だけで1万社以上あると言われています。今回のビザ発給停止はビジネスにとって大きな痛手だということです。

 各国が水際対策を強化するなか、なぜ日韓だけが停止となったのでしょうか。そこには習主席の思惑があるといいます。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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