『木の根が城の石垣を崩壊』で県が進める「伐採計画」研究者や明石市長は見直し求める(2022年1月27日)
兵庫県明石市の「県立明石公園」では、数年前から樹木の伐採が進められています。ところが市民団体などから中止を求める声があがっています。
「県立明石公園」の敷地内には国の重要文化財・明石城跡があり、市民の憩いの場となっています。しかし明石城の石垣周辺は、あたり一面が切り株だらけになっているのです。
(植物研究者 小林禧樹さん)
「この辺はかなりいい林をつくっていてね。木陰も作っていたし。それが一気になくなってしまったという。(Q切り株が黒くなっているのは?)薬を塗っちゃっている。これで枯れるようにしているわけ」
理由は兵庫県が進める『樹木伐採計画』でした。遠くから見た時に城の櫓が見通しやすくなるように、また、木の根が石垣を崩壊させる可能性があるとして、県では2018年から伐採を実施。これまでに1600本以上の木が伐採されました。
(植物研究者 小林禧樹さん)
「やみくもですから、この切り方は。石垣と樹木の関係はそう単純ではなくて。石垣の間に(木の根が)適当にうまく入って、それで石垣を守っているという、そういう面もあるんです」
そして、明石市の泉房穂市長も計画の見直しを求めました。
(明石市 泉房穂市長 1月27日)
「必ずしも石垣保全や、石垣の景観と直接関係ないようなところまで切られているように感じましたので、これ以上、樹木の伐採をする必要があるのかと」
これについて兵庫県は「伐採は必要だ」と主張して、来年度以降も計画を続行するとしました。
(兵庫県・まちづくり部 佐藤将年部長 1月27日)
「史跡の文化財保全、あるいは歴史的景観の維持向上という観点からは、これは適切な事業であると認識しています」
公園を利用する明石市民は次のように話します。
(明石市民)
「お城は歴史上大事なものなので、残すのは大事だと思うんですけれど。やっぱり木は自然として守っていきたいので。どっちも大事なことなので、バランスが難しいですね」
「全然関係ない木までたくさん切ってしまわなくてもいいんじゃないかと思いますけど」
「すごく見晴らしはよくなったけれど、私たちからすると散歩の間の日陰がなくなったねと」
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