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【大規模インフラ攻撃】電力危機の“首都キーウ”復旧難航で市民は◆日曜スクープ◆(2022年12月25日)
エネルギー関連のインフラを標的にしたロシアの攻撃が続く。16日、首都キーウをはじめウクライナ全土で、大規模なインフラ攻撃が発生した。19日、ロシア軍は20機以上のドローンによる攻撃を実施、インフラ施設が被害を受け、キーウ州全体の80%が停電に陥った。今後2,3週間は1日で約18時間の停電が余儀なくされる。来年1月に状況が改善しても、電気使用が可能な時間は最長で1日10時間と予測され、電力危機が続く気配だ。首都キーウの英字メディア「キーウ・インディペンデント」で、戦争報道に従事する現地在住12年の日本人記者・寺島朝海氏に、攻撃の脅威に晒された首都キーウの日常、インフラ施設の被害による電力危機に苦しむ市民の実情を聞いた。
クリスマスイブを迎えた南部ヘルソンで24日、ロシア軍による砲撃があり、10人が死亡、68人が負傷した。ゼレンスキー大統領は自身のSNSに「クリスマス前日の朝に街の中心部に攻撃があった」と明らかにし、「これがウクライナ人の日常だ。これは威嚇と快楽のための殺害だ」と強く非難した。最激戦地である東部ドネツク州バフムト。英国防省によると、ロシア軍はバフムト東側の工場を拠点としており、住宅地に進出しながら、ウクライナ軍と激しい市街戦を展開している。米シンクタンク・戦争研究所は23日、ウクライナ軍は、一時的にバフムト東側に進軍、工業地帯にロシア軍を押し返した可能性が高いと報告した。両軍の激戦が継続する中、ゼレンスキー大統領は20日、要衝バフムトを電撃訪問、前線の兵士らを激励した。ロシア軍に抗戦する兵士を激励することで、士気を高める狙いがあると見られる。プーチン大統領の側近で民間軍事会社「ワグネル」の創設者、プリゴジン氏もバフムトを訪れた。
ウクライナ南部で軍非正規部隊「パルチザン」によるロシアへの攻撃が相次ぐ。米戦争研究所によると、ロシアが一方的に併合した南部ヘルソンでは12日、親ロシア派のヘルソン州占領副長官のブリュク氏を狙った爆発事件が発生、本人が負傷した。14日には、パルチザンが提供した情報により、ウクライナ軍がドネツク州に精密攻撃を展開、ロシア軍兵士約100人が死亡した。戦争研究所は15日、「パルチザンは、ロシアの重要な標的を特定するなどして、ウクライナ軍に協力している」と分析し、ロシアの占領を弱体化させていると活動実態を報告した。
バイデン米大統領とゼレンスキー大統領は21日、米ホワイトハウスで会談した。記者会見でバイデン米大統領は、地対空ミサイル「パトリオット」の供与を含む約18.5億ドルのウクライナ向け支援を正式に発表した。これに対して、プーチン大統領は「パトリオットはかなり古いシステムでS300のように機能しない」と述べたうえで、「パトリオットを配備してみるがいい、破壊するだけだ」とロシア軍の対抗策を強調した。22日には、プーチン大統領は、軍産複合体企業を視察した際に、「重要な任務は部隊に必要な武器、装備などを必要な量と品質で最速の方法で供給すること」と述べた。侵攻長期化で兵器不足が指摘される状況下、部隊に対する兵器の安定供給を訴えたものと見られる。米戦争研究所の情報を基礎に、最新の戦況を詳報・解説する。
★ゲスト:山添博史(防衛省防衛研究所)、東野篤子(筑波大学教授)、寺島朝海(キーウ・インディペンダント)
★アンカー…片山善博(大正大学地域構想研究所所長)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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