介護保険制度改正に向け「結論来年夏までに」負担増の高齢者からは不安の声も…|TBS NEWS DIG
厚生労働省はきょう、介護保険制度の見直しに向け、所得が高い高齢者の「保険料の引き上げ」について「来年夏までに結論を得る」とする方針をまとめました。不安の声も上がっています。
埼玉県春日部市にある高齢者の介護施設。日常の生活でサポートを必要とする高齢者が、食事や入浴などの介護サービスを受けています。
「すごい、みなさんパンチが上手」
こうしたサービスを受ける際の高齢者の自己負担は原則1割。一定の所得がある高齢者に限って、2割または3割の負担が求められています。
利用者
「こっちの方が楽しい。皆さんと一緒にしゃべれるのが良いです」
家族が担っていた介護を社会全体で担っていく「介護の社会化」を目指し、2000年に始まった介護保険制度。ただ、政府は見直しに向けた検討を余儀なくされています。
急速に進む高齢化に伴い、介護の費用は年々増え続けていて、2000年度におよそ3.6兆円だった費用は、2020年度には11.1兆円と20年でおよそ3倍に。
政府の有識者会議は先週、若い世代の負担を抑えるという目的もあり、所得が高い高齢者の介護保険料を引き上げることや、介護サービスを受けた際の自己負担の見直しについて検討を進めるべきだとする報告書をまとめました。
岸田総理
「全世代で支え合い、人口減少・超高齢社会の課題を克服するための取り組みを着実に進める」
ただ、高齢者からは不安の声も聞こえてきます。
利用者
「今何でも高騰しているから、高くなっているから嫌」
「大変になってくる。(介護施設に)より来られなくなる」
介護サービスの事業者からは負担の増加に伴う“利用控え”を懸念する声も…
ヒューマンサポート春日部 岡田悦嗣施設長
「財源がどうしてもないという国の方針もわかるが、結果として要介護度が高くなってしまったり、介護難民が増えてしまうのではないか」
こうした負担の検討について厚労省の専門部会はきょう、「来年の夏までに結論を得る」とする方針をまとめました。負担を求めることになる高齢者にも納得してもらえるよう、丁寧な議論が求められています。
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