棺に置かれた『王冠と花』の意味 10時間待ち…エリザベス女王の弔問続く(2022年9月13日)

棺に置かれた『王冠と花』の意味 10時間待ち…エリザベス女王の弔問続く(2022年9月13日)

棺に置かれた『王冠と花』の意味 10時間待ち…エリザベス女王の弔問続く(2022年9月13日)

イギリスのエリザベス女王の棺はエディンバラのセント・ジャイルズ大聖堂に24時間安置され、初めて一般に公開されました。

最長で約10時間待ちにもなったという行列。それでも人々は対面の時を待ちます。

大聖堂の中では、棺の両側に通路が設けられ、ゆっくり歩きながら、女王に最後の別れを告げる形が取られました。

弔問に訪れた人:「荘厳な雰囲気で、感極まりました。胸に迫りました」「棺に置かれた王冠と花々のリースを見ると、女王がみんなにとって特別な存在だったと感じました」

棺の上に置かれていたのは、スコットランドの王冠です。40個以上の宝石と、スコットランドの川で採れた淡水パールなどが飾られています。

イギリス王室には、重要な儀式を担う4つの王冠があるとされています。

1953年、25歳の若さで王位を継いだ戴冠式で使われたのは、イングランドの王冠です。

女王は生前“王冠の重み”についてこんな風に話していました。

エリザベス女王:「原稿を読む時は、紙を上げなきゃいけない。うつむくと首が折れるか、冠が落ちる。だから王冠って不便なところも多いけど、重要なものよ」

もう1つ、棺の上に置かれていたもの。それは、亡くなったバルモラル城の庭でつまれたという、スイートピーなどがあしらわれたリースです。

毎年、フラワーショーに行くのを欠かさないほど、花が好きだったエリザベス女王。なかでも、スイートピーはお気に入りで、夫であるフィリップ殿下が亡くなった時にも捧げられていました。

弔問に訪れた人:「こうしてお別れを告げることが大事。若い世代で王室のありがたみを理解している人はあまり多くない」

ロンドンでは早朝、19日の国葬に向けたリハーサルが行われました。

ロンドンではさらに、棺の公開までは30時間以上あり、雨も降っていますが、すでに人が並び始めています。

女王の棺はこの後、飛行機でロンドンに移され、日本時間15日から、ウエストミンスター宮殿で6日間にわたって一般公開される予定です。

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◆エリザベス女王の棺が一般公開されているエディンバラの大聖堂にいる西橋拓輝記者に聞きます。

エディンバラでの棺の公開が終了する時間まで、残すところ45分ほどとなっていますが、今も大聖堂を訪れる人の列が途切れることはありません。

13日も非常に多くの人が集まったため、約3時間前に入場に必要な登録が締め切られました。

13日に来ている方は、平日ということもあって高齢女性や赤ちゃんを抱えた母親が多い印象です。

列に並んでいる方に話を聞くと、「エリザベス女王がいることが、これまで当たり前だった。亡くなった実感がまだわいていない」と話していて、そうした気持ちに区切りをつけるためにも、今回ここに来たんだと感じました。

13日朝の比較的空いている時間に、私も大聖堂に入り、エリザベス女王に手を合わせてきました。

大聖堂の中は、話し声はもちろん、皆さんゆっくり歩いていて、足音も聞こえないくらい静寂に包まれていました。

エリザベス女王の棺は、入り口から30メートルほど歩いた場所に安置されていました。

大聖堂に入るまでは笑顔で会話をしている方も多かったですが、実際に棺の前に来ると、顔を赤らめて涙を流す方、跪いて女王に最後の言葉をかける方もいました。

中では立ち止まらないように促されますが、名残惜しそうに、なかなかその場を離れられない方も多くいました。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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