【今季“最強寒気”】滝が逆さに…「冬の嵐」影響で各地に被害(2022年12月14日)

【今季“最強寒気”】滝が逆さに…「冬の嵐」影響で各地に被害(2022年12月14日)

【今季“最強寒気”】滝が逆さに…「冬の嵐」影響で各地に被害(2022年12月14日)

 今シーズン“最強の寒気”の影響で北日本などの日本海側を中心に、暴風や猛吹雪となっています。北海道・留萌市の現在の様子です。カメラが細かく風で揺れているのが分かります。こういった「冬の嵐」の影響で建物の壁が飛ばされるなど、各地で被害が出ています。

 スーパーの倉庫。壁はごっそりなくなり、中がむき出しとなっています。新潟県佐渡市。最大瞬間風速が30メートルを超え、建物が相次ぎ被害を受けました。

 スーパーの従業員:「瞬間的でした。ガタガタ、ガシャバリって一瞬にして窓ガラスが飛んだ」

 車も風で飛ばされたのか、ぶつかっています。こちらの建物は屋根が飛ばされました。

 スーパーの従業員:「実際、自然の力は恐ろしい」

 “今季最強の寒気”が列島を直撃しました。

 自然の驚異が映し出されたのは、石川県です。海沿いに強い風が吹き付けた輪島市。水が流れ落ちていた滝は強風にあおられ、逆さに舞い上がっています。

 冬型の気圧配置が強まり、上空に今シーズン一番の強い寒気が流れ込んだ14日。

 台風のような光景が広がった富山市内。取材中にも、強風の影響が出ました。風で飛ばされたゴミ袋。道路にペットボトルが散乱しました。男性らが回収に追われます。

 暴風雪警報が出された秋田県。海沿いは大荒れです。歩いている人も、前を向けないほどの強風です。子どもたちも母親にしっかりつかまっています。大人も時折体を踏ん張らなければいけません。

 秋田港にあるカメラ。午前中は晴れ間も差していましたが、午後になると一転、視界をさえぎるほどの雪が降りました。港で働く人々も、風に雪が重なることを恐れていました。

 道の駅あきた港・佐藤長武さん:「猛吹雪になると、下がカチンカチンで凍ってしまって、それこそ歩くのは大変な状況になります。やはり冬はちゃんと来るんだなというふうに感じました」

 昼になっても風は収まりません。人々は、なんともレトロな自販機のうどんやそばで暖を取ります。

 交通機関にも影響が出ました。新幹線は、秋田と盛岡の間で一時運転を見合わせました。視界が真っ白に染まる盛岡駅前。代替バスには長蛇の列です。

 青森空港では午前5時ごろから雪が強まり、1時間ほどで機体が見えなくなるほどになりました。

 いったんやんだ雪。昼ごろには再び強まり、一部欠航しました。

 温泉街の映像。午前10時前はハラハラと降っていた雪が30分ほどで一気に吹雪となりました。

 山崎食堂:「あそこまで本当の吹雪になるようなことって、1月、2月だと分かるけど、12月で吹雪ってあまりない」

 松江市や広島市では初雪を観測。公園にもうっすら雪が積もりました。事故も相次いでいます。

 福島県の国道では軽トラックがスリップし、車に衝突しました。

 北海道も大荒れになりました。暴風雪警報が発表された留萌。最大で25メートルを超える風が吹き荒れました。地吹雪で、視界は真っ白に。ライトなしでは車は走ることができません。

 強い風にあおられながら、家路を急ぐ人も…。

 街の人:「なかなか歩くのも大変。今4枚着ています。冬だといつもこんな感じですけど。やっぱりきつい」

 いつもは観光客でにぎわう黄金岬も、14日はひっそり。

 一方で、海にはうねりを伴った白波が立ち、轟音を響かせていました。と、その時!熱心にシャッターを切る人の姿が。聞けば、男性は写真家。

 写真家・出口慎也さん:「黄金岬の荒れた風景を撮りに来ました。集中している時はそんなに寒さを感じない。きょうはいいけど、明日もっと荒れる。さすがに危ない時は近寄らない」

 午後から急変した天気。市民は朝から猛吹雪への備えを急いでいました。

 留萌市民:「留萌だからこんなもんだと思うが、怖いは怖い。冬は吹雪で通行止めが結構ある」「(買い出しを)全部朝のうちにすまして、後は出ないようにしている」

 車いすのままで、雪かきに追われる男性。

 留萌市民:「大変ですね。これ(除雪機)があるから何とか」

 男性にとって、ただでさえ大変な作業。さらに、13日の雨で溶けた雪が凍り…。

 留萌市民:「車輪も氷で滑り、前に進んでいかない。普段より何倍もかかる」

 つるつるになった道路は、冬に慣れている留萌の学生も…。

 カメラマン:「大丈夫?気を付けて」

 高校生:「大丈夫です。滑りますんで気を付けて下さい」

 さらに心配なのは、凍った路面に積もる雪です。

 佐々木雅治教頭:「雪が積もると、滑るかどうかが見えなくなって、吹雪になると一番おっかなくなる」

 15日はさらに天気が荒れる見込みで、授業を短縮するか、様子を見て判断する予定です。

 13日夜から暴風雪警報が出ている山形県。尾花沢市の銀山温泉。木造建築の旅館が軒を連ねるノスタルジックな光景が14日は美しく雪化粧しました。

 県内の観光客:「(Q.突然の雪ですが)風情があっていいんじゃないでしょうか」

 雪の温泉を楽しんでいた観光客。しかし午後には…。

 静岡からの観光客:「感動しました」「(Q.風が強くても…)うん。この景色があれば…」

 三重からの観光客:「寒いですね。この景色を楽しみにして。思った通りの写真が撮れてよかったです。いいお土産になります」「(Q.風で転びそう)滑るとやっぱり怖いから…」

 周辺では、14日正午の気温が13日よりも9℃も低くなり、冷え込みも強まっていました。これから山寺へ行くいう観光客は…。

 タイからの観光客:「列車でいきます。新幹線です」「(Q.雪と風で新幹線が止まっているかも)雪が大量に降って滑るので、お寺を見に行くのは難しいと言っていました」

 予定を変更。そして、スキー場のリフトは止まったまま動きません。

 蔵王温泉スキー場は、10日から今シーズンの営業を始めたばかりでしたが、この強風のため13日からスキー場はお休みです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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