今季“最強寒気”襲来へ~「暖房高い」北国動物園~ギリ間に合う鎌倉“紅葉”穴場(2022年12月12日)

今季“最強寒気”襲来へ~「暖房高い」北国動物園~ギリ間に合う鎌倉“紅葉”穴場(2022年12月12日)

今季“最強寒気”襲来へ~「暖房高い」北国動物園~ギリ間に合う鎌倉“紅葉”穴場(2022年12月12日)

 東京は日に日に寒さが強まっていて、北海道では12日もマイナス20℃を下回りました。そして、週半ばからは今シーズン一番の強い寒気が流れ込む予想となっていて、北日本では猛吹雪に注意が必要です。

 12日の東京は気温が11日よりも低く、最高気温も11.8℃、骨に染みる寒さです。

 通勤女性:「きのうより寒い。耳が痛い」「(Q.手袋ない時どうする?)こうやって…」

 何も準備していない人がいる一方で。

 通勤女性:「バッテリーで温まる物。USB付けてスイッチ入れると」

 電気毛布にマスクは2重…。万全の寒さ対策です。

 13日は冷たい雨が降り、関東では雪が降る恐れが出てきました。

 雪は群馬・山梨・埼玉の山沿いだけでなく、群馬では平地でも積もる恐れがあります。

 早朝から働く人には厳しい季節…。

 男性:「(Q.何の作業?)卵の卸売りです」「(Q.この時期の作業はこたえる?)そうですね、嫌ですね」

 誰よりも寒い時間に働く豆腐店は。

 通勤の人がようやく見え始めた午前8時ごろです。東京・練馬区の豆腐屋さんでは今、開店作業を行っています。

 自慢のトロトロのおぼろ豆腐…冷たい水に手を入れて、手は真っ赤です。練馬の午前7時の気温は4.5℃です。

 山新豆腐店・和田元平店主(77):「(Q.これは冷水?)井戸水」

 妻のユキエさんは嫁いで50年…。

 山新豆腐店・和田ユキエさん(74):「最初は冷えて冷えて霜焼けができたりね」

 今は対策もばっちりです。

 山新豆腐店・和田ユキエさん:「(Q.靴下は?)2、3足履いている。冷えますよ。ズボンは2枚。でも恥ずかしくて言えない」

 山新豆腐店・和田元平店主:「『おいしい』と言われると疲れが取れる」

 冬の晴れた日には…こんなお楽しみも。総理官邸の上に、富士山。さらに。

 練馬は富士山まで、南西におよそ93キロ離れています。

 親子:「富士山がちょっと薄く見えるね。気持ち良いですよね。こんなにはっきり遠くまで見えると思わなかったので…」

 そして、夕方になっても、スカイツリーの横に富士山。名所のコラボレーションです。

 12日午前5時の旭川です。現在、雪は降っていませんが、非常に空気が冷たいです。手元の気温計はマイナス2.7℃を指しています。

 多くの市民がまだ寝静まる時間帯ですが、危険な「つらら」を壊す作業が行われていました。

 旭川市江丹別では、午前7時32分に今季最低のマイナス15.5℃を記録。

 旭川市民:「きょうはしばれていますね。ちょっとピリッとくる感じ。肌痛い」

 旭川といえばあの有名な旭山動物園がありますが、氷点下2桁の厳しい寒さのなか、動物たちはどんな様子なのでしょうか。

 動物園の気温計では開園時間はマイナス7.6℃。そんななかでも、寒さに強いホッキョクグマは元気に動き回っていました。

 吐く息は真っ白。では、暑い地域にいる動物は…。

 旭山動物園飼育担当・土井尚哉さん:「風や雪が強いと外に出るのを嫌がって20、30分とか出るまでかかる。きょうは結構すんなり出てくれた」

 赤ちゃんが生まれたばかりのライオンの前にはお客さんが人だかり。人も動物も、寒さに負けず楽しんでいる様子でした。

 しかし、実は今、日本の動物園が大変な状況に陥っているという話もあります。

 動物と至近距離でふれあい、猛獣の檻(おり)に入って餌(えさ)やり体験までできる、ノースサファリサッポロ。

 ノースサファリサッポロ・梅沢悠介統括部長:「いやー、えらい問題が今起きていまして、皆そうでしょうけど灯油価格ですね。これがもうすさまじい値上がりで…。この物価高で、燃料も飼料価格も上がっているのでこれは結構な額の赤字になるなとは予測はしています」

 新型コロナによる行動制限がなくなり、ようやくお客さんが戻ってきた矢先ですが、このところの物価高、燃料高、光熱費の高騰などの影響が直撃しているそうです。

 現在、来年1月5日の冬季営業開始の準備に向け休園中で、その間は入園料も入らないうえ、物価高や燃料高も直撃。そのうえに寒さも…。

 もちろん、その間も動物の世話は欠かせません。

 ハイエナの後、ライオンの餌やりへ向かう飼育員…。

 ノースサファリサッポロ・小林圭さん:「今これで3キロくらいになる。だいたい5キロから10キロくらいの間であげていますね。『抜く』っていうわけにはいかないので、ご飯代はどうしてもかかってしまうのが状況ですね」

 餌を待つライオンは、屋外にいました。

 ライオンのいる場所だけ雪がありませんが実はここ、床暖房が利いた場所なんです。

 餌を欲しがって、雪の上を歩き回りますが、やはりすぐ床暖房の場所に戻ります。

 園内各所には、動物のためのボイラーを使った暖房設備があるそうですが…2倍近くの光熱費がかかるそうです。

 特に暑い地域にいる動物がいる部屋では…。

 ノースサファリサッポロ・小林圭さん:「一日の灯油の消費量で言うと200リットル近いかな。結構量を使っているので…」

 手元の気温計では、中の温度は19℃。それでもイグアナはヒーターの前から動かず、ナマケモノはその下に潜り込んでいました…。

 ノースサファリサッポロ・小林圭さん:「どうしても北海道は暖房がないと生きていけないので…」

 餌代の節約や節電も難しいという動物園ならではの悩み。

 入園料の値上げも検討したそうですが、なんとか工夫で乗り切るつもりだそうです。

 北国がすっかり冬本番を迎える一方で、古都・鎌倉には、まだ「秋」が残されています。 

 “鎌倉・逗子エリアの達人”でもある自然ガイドの小日向さんが、まだギリギリ間に合う“穴場の紅葉スポット”を教えてくれると言います。 

 まず、最初に案内してくれるのは…

 自然ガイド・小日向孝夫さん(72):「隠れた名所の朝夷奈切通にご案内したい」

 中心地から離れた所にある「朝夷奈切通」。

 鎌倉駅東口からバスに乗り、「十二所神社」で下車、10分ほど歩いた場所にあります。

 緩やかな山道を抜けていくと…。

 自然ガイド・小日向孝夫さん:「ここがそうです。ここは刑場の跡なので罪人の首を切ってその刀をここで洗った。この水で。だから太刀洗いの水という意味で『太刀洗水』」

 鎌倉時代の歴史に思いを巡らせていると、すぐにありました。

 自然ガイド・小日向孝夫さん:「ここが朝夷奈峠の入り口です」

 鎌倉市と横浜市を結ぶ「朝夷奈切通」。

 交通と防御の要所とされた7つの切通を鎌倉七口と呼び、この「朝夷奈切通」は、仁治元年・1240年に造営が決定され、その翌年、3代執権・北条泰時自らが監督して工事したと伝えられています。

 自然ガイド・小日向孝夫さん:「ちょっと暖かいんですよ、都内よりも。だから遅いわけです、紅葉が」

 しかも今年は2週間近く色付きが遅れているといいます。

 自然ガイド・小日向孝夫さん:「これでも青い所あるでしょ?これからなんですよ」「(Q.これから色付くんですか?)はい、だからすごいところなんです」

 古都の歴史を感じられる切通の紅葉は、鎌倉ならでは。

 ただ観光客は少なく、雑音の無い穴場の紅葉が楽しめます。

 自然ガイド・小日向孝夫さん:「鎌倉には(切通が)7つある。そのほとんどの場所が道路になってしまった。ここは道路になっていない、それがすごい。昔は鎌倉武士が歩いたんだろうなとか、なんとなく目に浮かぶ感じがする」

 続いて、達人が案内してくれたのが、こちら。

 自然ガイド・小日向孝夫さん:「妙法寺」

 歩いて15分と、鎌倉駅からほど近い「妙法寺」。

 境内には美しい苔の石段があることから「苔寺」とも呼ばれています。

 参拝は土日祝日限定ですが、12日は特別に撮影させてもらいました。

 自然ガイド・小日向孝夫さん:「下から見るとたいしたことないなと思うんですよ。下から見るとだめなんです」

 ここでも達人が勧めるのは「秋の終わり」限定の光景とのことですが。

 脇道の階段を上がって振り返ってみると、達人とっておきが。

 苔寺の深い緑の石段が黄色の絨毯(じゅうたん)に早変わり。

 自然ガイド・小日向孝夫さん:「何にも言わないで連れてきて『どうですか?』と言うと、ウワー!ってなるんですよ」「(自然のサプライズですね)鎌倉という場所は約1000年の歴史があるわけですけど、古い歴史のなかに新しい発見があるということが逆に言うと鎌倉の魅力なのかもしれませんね」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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