“愛内里菜”芸名使用認める「胸張り堂々と活動」…“無期限禁止”は「公序良俗違反」(2022年12月9日)
歌手の愛内里菜さんが、事務所から芸名の使用をやめるよう訴えられた裁判で、東京地裁は愛内さんの芸名の使用を認めました。
■争点は“専属契約の内容”
かつて紅白歌合戦にも出場した歌手の愛内さん。10年間活動した後、病気治療のため、2010年に引退を表明。その後、別の芸名で4年前に歌手活動を再開し、去年3月からは芸名を「愛内里菜」に戻しました。
ところが、愛内さんの元の芸能事務所「ギザアーティスト」は、「愛内里菜」の芸名の使用停止を求めて提訴。争点となったのは、事務所と交わした専属契約の内容です。
契約書の内容:「契約終了後においても、事務所が命名した芸名を承諾なしに使用してはならない」
事務所側は、この契約書をもとに“無期限に”芸名使用を承諾する権限があると主張していました。
■「新加勢大周」命名で話題
“芸名使用”の騒動といえば…。
坂本一生さん(新加勢大周):「(Q.どうですか、この名前は?)はっきり言いますと、会社の方針ですので。私は今、戸惑っております」
タレントの加勢大周さんが事務所を独立。前の事務所が芸名使用の差し止めを裁判所に要求したうえ、所属タレントに「新加勢大周」と命名するなど話題になりました。後に、事務所側は敗訴しています。
■無期限禁止は「公序良俗違反」
今回の「愛内里菜」の芸名使用を巡る判決は…。
判決の主文:「原告(事務所側)の請求を棄却する」
東京地裁は、芸名に関する契約条項のうち、無期限に使用許諾の権限を事務所に認めている部分は「社会的相当性を欠き、公序良俗に反する」として、事務所の訴えを退けました。
判決を受け、愛内さんは「胸を張って、『愛内里菜』として、堂々と活動できることを大変うれしく思います」とコメントを発表しました。
取材に応じた愛内さんの代理人弁護士は、次のように話します。
澤田政道弁護士:「(Q.本人の様子は?)いや、もう泣いてました。芸名の使用が認められた一つの区切りとして、うれしかったのかなと。芸能人側が不利な契約、何もかも芸能事務所に帰属しますと。芸名も契約終了後、使ったらいけないといった契約が横行してると思うんですけど。状況によっては、無効になることが判断されたわけなので、意味は大きい」
原告の事務所側は、判決を不服として控訴する予定だとしています。
(「グッド!モーニング」2022年12月9日放送分より)
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