保護者「裏切られた」職員に“口止め誓約書”園長を刑事告発 園児虐待で保育士逮捕(2022年12月5日)
静岡県裾野市の『さくら保育園』で、両足を持って宙づりにする、頭を殴るなど、園児への暴行の疑いで逮捕された三浦沙知容疑者(30)、小松香織容疑者(38)、服部理江容疑者(39)は、5日に送検されました。
警察によりますと、おおむね容疑を認めているということです。
事件をめぐって、もう一つ動きがありました。
村田悠市長は5日午前、裾野警察署を訪れ、桜井利彦園長が一連の行為を隠ぺいしようとしたとして、犯人隠避の疑いで告発状を提出しています。
桜井園長は10月の下旬、全職員に「当園の機密条項などを漏洩したりしない。当園に損害をかけないことを誓約いたします」といった内容の誓約書を書かせていました。
裾野市・村田市長:保育士3名だけの問題ではなく、園の責任者にもかかわらず、保育士に対し誓約書を書かせるなど、意図的に隠ぺいを図ろうとした、延長の対応も悪質でありました。
保育園側が隠ぺい工作をしていた可能性について、保護者は戸惑いを隠せません。
保護者:先生が、もし口止めというか、一丸となっていたということであれば、裏切られた気持ちがあるのでショックだなと思いつつも、お世話になっているので、まだ半信半疑というか。
桜井園長は調査の過程で「保育士たちが写真などをやり取りしていたため、個人情報保護の観点から誓約書を作った」と主張しています。
近所の人によりますと、桜井園長は10年ほど前に、父親から保育園の運営を引き継いだということです。
保護者:送り迎えしていると、園長が耕運機に乗ってるので。耕運機に乗ってて、何が見えていたのかなと思う。
近所の人:(Q.畑仕事の姿を見た)ほとんどやっている。1年中。園長に見えない。
一方で、事件に対して戸惑う保育者も少なくないようです。
保護者:真実が何なのかが全く見えなくて、誰かが何かを隠しているのか。本当に3人の先生にはお世話になっていて、私は感謝しかないんですよ。今回の件は悲しくてたまらないですね。私が言えるのは、よく保護者と話をしてくれる先生であり、その話のなかで、保育にちゃんとプライドを持ってる人です。
さくら保育園で起きた暴行事件の経緯を振り返ります。
まず、8月17日に、裾野市に対して不適切な保育について内部通報が入ります。
8月25日には、保育園が市に対して調査報告書を提出しました。
そして、9月9日には、保育園が3人の保育士に対して処分を決定。先月に入り、市が園長と面談しています。その後、市に報告がないことを指摘しました。
事件が公けになったのは先月29日。地元静岡新聞の朝刊でした。
その日の夜、保育園が保護者説明会を開くことになります。
保護者が、園でなにが起こっているのか把握できたのは、この時が初めてでした。
つまり、市が通報を受けてから約3カ月後です。
裾野市:8月に園が報告してきた内容について、逮捕された保育士3人のうち1人が「自分がやった事実は違う」と主張していた。市としては園に再調査を指示し、結果を待っていた。
園の対応に批判が集まる一方で、市の情報公開の在り方に疑問をもつ保護者もいます。
保護者:市の方の対応があまり好きでなくて。8月の段階で知っていたわけだし、全責任を園長にしようとしていた市長にも腹が立ちますし。
村田市長は、対応の遅れを謝罪し、自らの給与2カ月分をカット。担当部長を更迭するなどの方針を発表しました。
また、さくら保育園は6日から再開し、今後、改革を進め、桜井園長を交代させるとしています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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