南海トラフ地震と関連は?大分・宮崎で震度5強(2022年1月22日)
22日午前1時8分ごろ、夜中に起きた大きな地震。
震源地は日向灘で、震源の深さはおよそ45キロ、マグニチュードは6.6。
大分市や宮崎県延岡市などで震度5強を観測しました。
大分市内のバーでは、激しい揺れにより棚に飾っていたグラスなどが落下。
MagicBar QueenBee 店長
「ライブ配信をしてたんですよ。普通のちょっとした地震かなと思ったらそこから一気にドンときたのがかなりびっくりして、そしたらお店のものががしゃがしゃ倒れて。味わったことがない揺れ。こんなでかいの初めてでびっくりした」
平井侑貴リポート
「水が噴き出て道路が冠水しています、あふれた水は歩道にまで漏れ出ています」
大分県内では10か所以上で水道管が破裂し、道路が冠水。
ライフラインの被害は宮崎県でも・・・
Q.水が出ない?
住民「全く出ません!川の水を引いているところもあるがそれも出ないです」
延岡市では配水管から水が漏れて340世帯で断水。臨時の給水所が設けられました。
大分市内の水族館の駐車場では、およそ75mにわたって地割れが発生。
田中詩乃リポート
「佐伯市役所近くのこちらの建物ではブロック塀が激しく崩れ落ちています」
佐伯市のお寺では、石像が倒れ、無残にも頭部がない状態に・・・
近所の住民
「本当に身代わりになってくれた。弘法大師さんが。おかげで助かりました」
▼南海トラフ地震との関連性は?
Q.震源が全く同じ場所でM6.8以上だったら“南海トラフ臨時情報”発表にいたるような地震だった?
気象庁 地震津波監視課 束田進也課長
「はいそうです、それ以上ですと評価検討会が開かれることになります」
未明の気象庁の会見でテーマにあがったのが「南海トラフ地震臨時情報」。
これは、南海トラフ巨大地震の発生の可能性が高まっていることを国民に知らせるためのものです。
想定される震源域内で、マグニチュード6.8以上の地震が発生した場合、気象庁が臨時の検討会を開くことになっています。
気象庁 地震津波監視課 束田進也課長
「南海トラフ地震の想定震域内で発生した地震ですが、南海トラフとの関係を調査するマグニチュード基準未満の地震です。地震活動等については気象庁で注意深く監視しております」
今回の地震はマグニチュード6.6で基準以下でしたが、南海トラフ地震との関連性はないのでしょうか。
▼“スロースリップ”注意深く観測を
東海大学海洋研究所 長尾年恭 客員教授
「今日、明日ということはないが、着実に南海トラフ地震への階段をあがっている、そういうふうに考えていい」
実は先週、南海トラフ巨大地震の40年以内の発生確率が90%に引き上げられたばかり。
地震予知が専門の長尾教授は、今回の震源地「日向灘」が重要なポイントだと指摘します。
東海大学海洋研究所 長尾年恭 客員教授
「日向灘で規模の大きい地震が起きると、将来の南海トラフ巨大地震を誘発することが最近20年くらいの研究でわかってきて。そこで地震が起きた後に何が起きるか、“スロースリップ”というゆっくり地震が起きだすと重要な発表につながる可能性がある」
体で感じないようなゆっくりした地震「スロースリップ」。
これが頻発すると、巨大地震につながる可能性があるため、注意深く観測する必要があるといいます。
気象庁は、今回の地震と南海トラフ地震の関連を毎月定例の検討会で議論する方針で、今後1週間程度は最大震度5強程度の地震に注意を呼び掛けています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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