“ミシュラン二つ星”料理人が… 京都最古の禅寺から紅葉の枝“無断伐採”瞬間(2022年12月1日)

“ミシュラン二つ星”料理人が… 京都最古の禅寺から紅葉の枝“無断伐採”瞬間(2022年12月1日)

“ミシュラン二つ星”料理人が… 京都最古の禅寺から紅葉の枝“無断伐採”瞬間(2022年12月1日)

 まさに今、見頃を迎えている所もあるモミジ。そんなモミジの枝を無断で切り落として持ち帰るという出来事が京都市にある建仁寺で起きました。無断で持ち帰ろうとしていたのはなんとミュシュランガイド二つ星の有名店の料理人でした。

 歴史的な建物と自然の美が融合した街・京都。紅葉スポットとしても人気で、多くの外国人が訪れています。

 カナダからの観光客:「美しいですね」「美しいです、見事だわ」

 京都で紅葉の穴場として知られるのが、建仁寺。鎌倉時代の1202年に建立された京都最古の禅寺です。

 禅の教えを反映したその境内が簡素であればあるほど季節が色付けた赤や黄色の葉がより一層映える、日本的な美を象徴するこの建仁寺で、見頃を迎えたモミジが狙われました。

 色付いたモミジの枝を無断で裁断し持ち帰ろうとしていたのは、有名飲食店の従業員でした。

 無断伐採した料理人の店の店主:「取ってはいけない所で取るということは、絶対にやってはいけないことなので、その件に関して起きたことは深く反省しています」

 800年以上の歴史を持つ、京都・祇園の建仁寺でモミジが無断伐採されたのは先月18日のことでした。

 建仁寺・浅野俊道内務部長:「こちらが実際にその時、切られたものと、その時に使われたビニール袋ですね」

 警察が押収し、寺に返されたモミジの枝は、赤々と色付いていて、まさに今が見頃の状態。

 午後10時半ごろ。建仁寺境内の駐車場付近に、リュックを背負った2人組が現れました。

 すると、一人が木に近付き、背負っていたリュックからはさみのようなものを取り出します。

 そして、枝を下に引っ張り、下にいたもう一人が手を伸ばす仕草を見せると…何かが枝からポトリと落ちました。モミジの無断伐採の瞬間です。

 無断伐採のさなか、自転車に乗った男性が通り掛かります。

 すると、2人組たちは手を止め前へとやってきます。

 建仁寺・浅野俊道内務部長:「ちょうど契約者の方がここに車を取りに来たんです。ひょっとしたら 自分の車が車上荒らしにあっているかもしれない」

 駐車場の契約者が警察に通報。映像にはその後、大勢の警察官が現場に駆け付ける様子も映っていました。

 建仁寺・浅野俊道内務部長:「もうびっくりしました、本当に。信じられない気持ちです。困った人たちの心を癒やすという寺の役割があり、このモミジもその一端を担っているわけです」

 無断伐採をした2人組の正体は料理人。ミシュランガイド二つ星を獲得した有名日本料理店の従業員でした。

 店長に話を聞くと、従業員は伐採したモミジを料理の飾り付けに使おうとしていたということです。

 無断伐採した料理人の店の店主:「『京都の風』というもの表現する表現者として、建仁寺という祈りの場の大切なモミジを傷付けたというのは、間違えたリスペクト。間違えた勇み足だと思う。建仁寺に対して本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです」

 建仁寺によると、実は数日前にも、同じ店の従業員を名乗る人物に今回のように無断でモミジを伐採されていました。

 一方で店側は数日前のことについて、「そうした従業員はいない」と話しています。

 今回、無断伐採されたモミジの枝は3、4本で3000円相当。建仁寺は抑止の観点から警察に被害届を提出しています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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