【飯能3人殺害】逮捕の男 “自宅バリケード”10分抵抗…米国籍の夫は「穏やかな方」(2022年12月27日)
埼玉県飯能市で親子3人が殺害された事件で、容疑者の男が自宅の部屋の扉の前に物を置き、警察が突入できないよう抵抗していたことが分かりました。
■“灯油”成分が検出…犯行後に放火か
25日のクリスマスの朝、飯能市の住宅で3人が鈍器のような物で殴られて殺害された事件。
亡くなったのは、アメリカ国籍のウィリアム・ビショップさん（69）とその妻・森田泉さん（68）、娘の森田ソフィアナ恵さん（32）と判明しています。
近隣住民：「（ビショップさんは）すれ違うとあいさつをしてくれた。穏やかな方」「（妻・泉さんは）すごく礼儀正しくて良い方でした。話しやすいし、自治会も参加して、清掃とか来ていましたね。親子すごく良い感じで、よく話していましたね」
事件について、新たに2つのことが分かりました。1つ目は、犯行とほぼ同じ時刻に、ビショップさんの自宅で火事が起きた件です。
消防によりますと、1階のリビングと2階の洋室から灯油の成分が検出され、空のポリ容器も見つかっているということです。殺人未遂容疑で逮捕された斎藤淳容疑者（40）が、3人を襲った後に放火したのでしょうか。
2つ目は、逮捕時の様子についてです。
捜査関係者によりますと、逮捕されるまでのおよそ15時間、自宅に立てこもっていた斎藤容疑者。警察が訪れた時も、2階の部屋に逃げ込み、扉の前に物を置いて入れないようにするなど、10分ほど抵抗したということです。
■中学卒業後 雑誌で“モデル”に…
斎藤容疑者とは、一体どんな人物なのでしょうか。
近隣住民：「祖父母と越して来た時、母親と父親もいらして、仲良く暮らしていて。祖母はすごく気さくな方で、子どもが悪いことしたら注意していた」
息子が同級生の近隣住民：「（Q.斎藤容疑者の小学生時代について）明るくて勉強できた。サッカーが得意と聞いてるよ、息子からは。とても良い子だったって」
容疑者が小学生の時に引っ越してきたという一家。その後、斎藤容疑者は私立中学へ進学したといいますが、次のようなことがあったということです。
同級生の母親（子どもから聞いた話）：「私立中学でいじめを受けて、うまくいかなかったので、こちらの中学に入ってきた。親子ではうまくいってなかったのか、勉強だけ一生懸命していればいいというような、ご両親だったらしい」
地元の中学を卒業した後は、別の一面も見せていました。
同級生の母親：「中学を卒業してからモデルをして雑誌に出ていたという話を聞いた。息子は斎藤容疑者が『雑誌に出てるよ』と言われて見たら、『かっこよかったよ』とか言っていた」
その後、斎藤容疑者も、一緒に住んでいた家族の姿も、見掛けることがなくなったということです。
近隣住民：「ほとんどしばらく空き家だった」「（Q.何年くらい空き家？）空き家になっていたのは10年くらい」
■“映画監督”も…最近は引きこもり状態
しばらくして戻ってきた斎藤容疑者。知人によりますと、斎藤容疑者は関西の芸術大学を卒業。2007年に助成金を得て、自主制作映画を撮影しましたが、その編集作業中に連絡が取れなくなったということです。
そこで、作品を完成させるよう説得するため、関係者が飯能市の自宅を訪ねると、斎藤容疑者は「投げ出すつもりはない。完成させる」と深刻な様子もなく、笑顔でそう答えたということです。
しかし、斎藤容疑者が映画を完成させることはありませんでした。最近は、引きこもり状態だったといいます。
近隣住民：「（Q.家から出てこない？）車も全然、動いていない。ここを犬の散歩で歩くけど、ずっと閉まったまま。車もほこりだらけでさ。ジュース買いに行く姿くらいしか見たことがないから分からない」「（Q.どんな姿？）サンダルだよ、サンダル」「とにかく、人付き合いは全然してませんでしたよ。もう一人で暮らして、仕事もしていない様子でした」
■容疑者 供述拒む「話したくありません」
殺害されたビショップさんらが引っ越してきたのは、数年前。今年1月には、ビショップさんの車に傷を付けたとして斎藤容疑者が現行犯逮捕され、その後、不起訴となっています。
この車は過去に複数回、傷を付けられていたことが新たに分かりました。
近隣住民：「傷はえぐられているから、黒っぽいのかな。怖かったですよね、（傷が）深かったから。普通の『ガー』じゃない。『グーッ』という感じで」
警察の取り調べに対し、斎藤容疑者は「話したくありません」と供述を拒んでいるということです。
（「グッド！モーニング」2022年12月27日放送分より）
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