プーチン氏の次の一手 “ならず者国家”と接近するロシア ウクライナ情勢に変化は?【風をよむ】サンデーモーニング|TBS NEWS DIG

プーチン氏の次の一手 “ならず者国家”と接近するロシア ウクライナ情勢に変化は?【風をよむ】サンデーモーニング|TBS NEWS DIG

プーチン氏の次の一手 “ならず者国家”と接近するロシア ウクライナ情勢に変化は?【風をよむ】サンデーモーニング|TBS NEWS DIG

ウクライナへの侵攻開始から9か月。強硬な姿勢を崩さないロシアですが、そのロシアに急接近する国があります。

■キューバ危機から60年 ロシアとキューバ接近の背景

11月22日、ロシアのプーチン大統領も参加し、モスクワで行われた銅像の除幕式。キューバ革命を主導し、反米を貫いたキューバの英雄・カストロ元議長の銅像です。

プーチン大統領「我ら同胞にとってカストロ氏は栄光、勇気、勝利の象徴です」

除幕式に参加したキューバのディアスカネル大統領を、プーチン大統領は、ここ最近、外国の首脳が訪れることの減ったモスクワに迎えました。

キューバ・ディアスカネル大統領 「ロシアとキューバの共通の敵であるヤンキー帝国が世界の大部分を操っている」

アメリカをヤンキー帝国と揶揄し、反米の立場で意気投合した両国。

冷戦時代の1962年、ソ連がキューバにミサイルを配備したことから、世界が核戦争の瀬戸際に立たされた「キューバ危機」。それから60年経つ節目の年に両国は蜜月ぶりをアピールしました。

■敵との敵は友?北朝鮮も接近

さらに、同じく今、ロシアが急接近する国があります。

アメリカや韓国、日本などへの対立姿勢を強め、ミサイル発射を繰り返す北朝鮮。

11月24日には金正恩総書記の妹・金与正氏が、北朝鮮に対する追加制裁を検討している韓国を酷評しました。

金与正氏「アメリカが投げる骨をかじって歩き回る野良犬にすぎない」

ロシア同様、欧米からの厳しい制裁を受ける北朝鮮。11月、ロシアは物資の不足に悩む北朝鮮との間で、貨物列車の運行を再開するなど、結びつきを強めています。そうした中、アメリカ政府高官は、北朝鮮が“相当な数の砲弾”を、中東や北アフリカの国に送ると見せかけ、ロシアに供与しようとしていると指摘したのです。

■ドローン供与?イランにすり寄るロシアの動き

さらに7月には、プーチン大統領がイランを訪問。最高指導者のハメネイ師らと会談し、安全保障分野での協力拡大を話し合いました。

そして、その3か月後、ウクライナで…

10月、ウクライナの首都キーウでの自爆型ドローンによる攻撃の瞬間。 アメリカはイラン製ドローンの可能性を指摘しました。

ホワイトハウス報道官「イランのドローンによる攻撃がキーウ中心部でありましたが、それでもイランはウソを言い続けています」

またイランがロシアに対し、短距離弾道ミサイルを供与する動きがあるとも報じられています。      

キューバ、北朝鮮、さらにイランとの関係を深めるロシア。ところがそのロシアで今…

■ウクライナ情勢で孤立するなか同盟国とは不協和音 ロシア窮地か
            
ロシアが主導し、旧ソ連6か国によって構成される軍事同盟、CSTO=集団安全保障条約機構の首脳会議。

プーチン大統領「CSTOは我々の国益や主権を守るため役に立つ枠組みだ」

ところが今、この同盟国から“ロシア離れ”の動きが起きています。

アルメニアは、隣国との紛争でCSTOが支援しない状況に不満を表明。今回の会議の共同宣言への署名を拒否する異例の事態に。

またかつてロシアのウクライナ侵攻を批判したカザフスタンのトカエフ大統領は、ロシアに対しウクライナとの和平交渉を訴えたのです。

■ロシアで国内では「ゾルゲブーム」その理由は?

同盟国との間に不協和音が広がるロシア。そのロシアで今、祭り上げられているのが、戦前の日本で暗躍した旧ソ連のスパイ、「リヒャルト・ゾルゲ」です。

ドイツの新聞社の特派員として来日したゾルゲは、日本の機密情報などをモスクワに伝え続けました。その後、スパイ行為が発覚し、日本の治安当局に逮捕、処刑されました。

そのゾルゲはロシアでは英雄として称えられ、各地で銅像が建てられたり、地下鉄の駅名や通りの名前にもなっています。2022年、そのゾルゲのドラマが放送され、関連本も出版されるなど、より一層、称賛の動きが高まっています。その背景を専門家は…

名越健郎・拓殖大学特任教授「今のロシアの孤立した状況は、第2次大戦前夜と似てきた。当時はスターリンの独裁体制でソ連が孤立していた。そういう中でゾルゲはソ連の危機を救った英雄ということで、愛国主義のシンボルとして利用されている。長期化して苦戦が続く中で、使えるものは何でも使おうということじゃないですか」

国のために命を捧げた歴史上の人物を称え、国民の愛国心に訴える一方、キューバや北朝鮮、イランとの連携を深めるロシア。

プーチン大統領は、今後、どういった手を打とうとしているのでしょうか―
(サンデーモーニング2022年11月27日放送より)

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