【子宮移植】慶応大チームが国内初「子宮移植」臨床研究を計画 「選択肢を増やし…」 子宮がない娘をもつ母親は
生まれつき子宮がなかったり、機能していなかったりする「子宮性不妊症」の女性3人に子宮を移植する、国内初の計画が明らかになりました。研究チームの担当者は「選択肢を増やすところに研究の意義がある」と説明しています。こうした中、子宮がない21歳の娘をもつ母親に話を聞きました。
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子宮のない娘(21)の母親・佐藤さん(仮名・50)
「娘は生まれつき子宮がない『ロキタンスキー症候群』という診断を高校生の時に受けました。私が当人だったら、どんなに良かったかなって…」
子宮のない21歳の娘を持つ佐藤さん(仮名)は、涙ながらにその思いを話しました。今、佐藤さん(仮名)が“娘の新たな選択肢になるかもしれない”と語るのが「子宮移植」です。
慶応大学の研究チームが、その手術を臨床研究として計画しています。
25日午後に開かれた「生殖補助医療を考える議連総会」で、慶応大学・「子宮移植」研究チームの木須伊織特任助教は「選択肢を増やしてあげるところに、非常にこの研究の意義がある」と説明しました。
国内初となる子宮移植手術に向け、24日には学内の倫理委員会に臨床研究の実施を申請しました。
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研究チームが実施を目指す「子宮移植」とは、まず子宮がない女性の卵子とパートナーの男性の精子を受精させ、受精卵を凍結しておきます。そして、母親や姉妹など親族から摘出した子宮を女性に移植。移植した子宮に受精卵を戻し、妊娠、出産します。
将来的には、“脳死の人からの提供”も考えているということです。
海外では、先月時点でアメリカやスウェーデンなどで98例実施され、52人の子どもが生まれているといいます。
臨床研究は、20代・30代の子宮性不妊症の女性3人を対象に行われる計画で、来年1月の倫理委員会で承認されれば、来年度中に「国内初の子宮移植」を目指すということです。
ただ、佐藤さん(仮名)は「(自分が)年齢を重ねて健康状態にも少し不安を感じ始めて、『さて、じゃあドナーになりうるんだろうか』とか…」と不安も口にしていました。
日本医学会は「出血量が多く、手術も長時間に及んで大きな負担がかかる」など、提供者にリスクもともなうと指摘しています。
それでも佐藤さん(仮名)は、「全ては娘の選択かなとは思っていますが、娘が望めばもちろん喜んでドナーになりたいと思う」と語りました。
(2022年11月25日放送「news zero」より)
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