台湾で高まる対中“防衛意識”「射撃訓練場」が人気に 統一地方選の行方は|TBS NEWS DIG
4年に一度の統一地方選挙をあすに控える台湾。中国が軍事的圧力を強める中、市民の防衛意識も高まっているようですが、選挙戦は「親中派」とされる野党の優勢が伝えられています。現地を取材しました。
記者
「台北市内です。こちらのビルには壁一面に選挙活動のポスターが貼り付けられています」
台湾の主要都市であす行われる「統一地方選挙」。
有権者の関心は高く、4年前の前回は70%近い投票率でした。中心都市・台北の市長選では蔡英文総統率いる民進党から新型コロナ対策を担当していた元閣僚が出馬。最大野党・国民党は蒋介石の「ひ孫」を擁立し、激戦が繰り広げられています。
そんな中…、最も人口の多い都市、新北市内にある民間の射撃訓練場です。今年になって若い世代を中心に利用が増え、売り上げは3割アップ。その背景には。
射撃場の教官
「ウクライナ侵攻で国家防衛に関し議論になったので、(市民に)関心が高まりました」
ロシアによるウクライナ侵攻。8月にはアメリカのペロシ下院議長の台湾訪問に反発した中国が、台湾を取り囲む形で大規模な軍事演習を展開、危機感は強まりました。そして…
習近平 国家主席
「武力行使の放棄は断固として約束せず、あらゆる必要な措置を選択肢として残す」
先月の中国共産党大会で習近平国家主席は改めて台湾統一のために武力行使も辞さない姿勢を見せました。
また、水面下での「工作」の恐れも。
22日、国防部は現役の台湾陸軍の大佐が中国側に対し、現金と引き換えに「降伏承諾書」に署名していたと公表。「中国による統一戦線工作は、既に重大な脅威となっている」と警戒を強めています。こうした中で市民の防衛意識も高まっているようです。
蔡英文総統
「国際社会で台湾の確固たる地位を築きます。台湾海峡の平和を維持します」
与党・民進党は選挙戦で中国から台湾を守ると、対中外交を争点にすべくアピール。
しかし、複数の台湾メディアは親中派とされる野党・国民党の圧勝を予想。そこにあるのは。
市民
「私は地方政府の政策を重視します。子どもの福祉、政策について知りたいです」
市民は外交問題よりも経済や福祉、教育などを重視しているようです。
与党が大敗となれば、党を率いる蔡総統が責任を問われるのは必至で、党内の混乱は避けられません。そうなれば「親中派」とされる国民党が勢いづくことも予想され、再来年の総統選に波及すれば台湾の今後を左右する可能性もありそうです。
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