【関西電力社員を逮捕】新卒採用ウェブテストで“替え玉”受験 女子大生が依頼
新卒採用のウェブテストを代行し替え玉受験をしたとして、関西電力社員の男が逮捕されました。企業側が基礎的な能力を見極めるウェブテスト。依頼した女子大生も書類送検されました。
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ツイッターに並ぶ「京都大学大学院卒」、「2科目4000円でウェブテスト代行します」などの文言。ターゲットは「就活生」でした。容疑者のツイッターには、「今30件ほどテスト抱えてて全力で進めてます」、「急な依頼以外は土日各24時間あるわけですから時間作りますので」などと、依頼が殺到しているようにも見える数々の投稿がありました。
関西電力社員の田中信人容疑者（28）は、クレジットカード会社の新卒採用試験で、インターネット上で行われるウェブテストを女子大学生になりすまして受験した疑いで逮捕されました。
警視庁によると、企業が行うウェブテストのIDとパスワードを女子大学生に送ってもらい、田中容疑者が代わりに解いていたといいます。いわゆる就活の“替え玉”受験です。
さらに、警視庁は代行を依頼した4年生の女子大学生（22）についても書類送検しました。女子大学生は「ウェブテストは不採用ばかりだった。そんな時に、このアカウントを見つけて頼んだ」と供述しているということです。
田中容疑者は「京都大学大学院卒業」という肩書で、不安な就活生らを募り、400万円ほどを売り上げたということです。ツイッターには、「今受けたSPI新しい問題すぎてビビりました、全然余裕で全部解けましたが。笑」、「代行対策ですかね～解けるのであんま意味ないですけどね～」など、その頭脳をアピールする投稿も見られました。
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就活のウェブテストとは、どのようなものなのでしょうか。主に大企業の選考の場合、志望動機などを書いたエントリーシートを提出後、面接に進む前に行われるのがウェブテストです。言語や計算能力など、本人の基礎的な能力をはかるための試験です。
ウェブテストを作っている「リクルートマネジメントソリューションズ」によると、「テストの際は不正がないよう、本人確認や周りの環境を確認し、監視するシステムも導入している」としています。
今回行われた不正は、「女子大学生が試験を受けた際、パソコンの画面を遠隔で共有し、イヤホンマイクで田中容疑者が解答していた」というものでした。また、「女子大学生は不正がばれないよう、髪でイヤホンマイクを隠していた」といいます。
リクルートマネジメントソリューションズのテストでは…
リクルートマネジメントソリューションズ 園田友樹統括部長
「マスク、イヤホン、時計。不正につながるようなものについては外していただくように指示をしています。採用活動や就職活動がまっとうにマッチングされていくという意味では、よくないことだという認識が伝わっていくといいかなと」
就活中の学生は今回の事件について…
就活中の専門学生
「就活中って孤独というか、何かに頼りたくなっちゃうのかなって気持ちはわからなくはないです。きっと受かりたかったんだろうなという女子大学生の気持ちもわかるけど。もったいないし、悲しいことだなと思います」
調べに対し、田中容疑者は「学生から感謝されたり、就活の相談をされたりするようになり、非常にやりがいをもっていた」と供述しているということです。
就活でのウェブテストを巡る替え玉受験の摘発は、全国で初めてだということです。
（2022年11月22日放送「news every.」より）
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