ロシア軍“一方的併合”から1か月あまり…南部ヘルソン撤退へ “戦略的”重要拠点の都市でいま何が? ウクライナ情勢|TBS NEWS DIG
ロシアが一方的に併合したウクライナ南部のへルソン州。その州都で、戦略的にも重要拠点のへルソンからロシア軍が撤退することになりました。併合から1か月あまりで撤退を強いられたロシア軍に、何が起こっているのでしょうか?
■“要衝”ヘルソンからロシア軍撤退へ… 背景にある“軍事的戦略”とは
11月9日、ロシア軍の「特別作戦」を統括するスロビキン総司令官と、ショイグ国防相との間でこんなやりとりがありました。
ロシア スロビキン総司令官
「ドニプロ川に沿って防衛ラインを敷くことを提案します。困難な決定であることは理解します」
ロシア ショイグ国防相
「総司令官、あなたの提案に同意します。兵士や武器、装備を安全な場所に移動してください」
ウクライナ南部へルソン州の州都を含む、ドニプロ川西側の地域から、軍を撤退する方針を表明したのです。
侵攻後、まもなくロシアの占領下に置かれたへルソン州。ロシア軍の重要な戦略的拠点でしたが、アメリカなどから軍事支援を受けるウクライナが攻勢を強めていました。
ロシア軍は、9月の“一方的併合”から1か月余りで撤退を強いられた形に。
ロシアメディアは、“プーチン大統領が来週開かれるG20への対面での出席を見送った”と報じました。ウクライナのゼレンスキー大統領は…
ウクライナ ゼレンスキー大統領(11月9日公開の動画)
「私たちは損失を最小限に抑えながら領土を解放するために、とても注意深く感情的にならず行動する」
ロシア軍のへルソン撤退について、戦況に詳しい専門家は…
防衛省防衛研究所 高橋杉雄氏
「川を渡って西側にいるわけですが、川にかかっている橋がウクライナのハイマース(高機動ロケット砲システム)によって破壊され、十分な補給ができない状況にあったと。軍事的に考えれば西岸の部隊を一回、川を渡って撤収させて、ドニプロ川沿いに防衛線を再構築するのが合理的な選択であったと」
ウクライナ軍の攻撃によって、“補給路が断たれた”というロシア軍。長期戦に備えて兵士を温存させる狙いがあるといいます。
防衛省防衛研究所 高橋氏
「へルソン州で戦っている部隊はロシアの正規軍で、レベルが非常に高い。補給が厳しい状況で戦っている精鋭部隊を、1人でも多く撤収させることを選択したのだと思います」
■“日本人義勇兵が死亡”の情報 政府は改めて渡航自粛呼びかけ
一方、SNSでは今こんな投稿が…
SNSの声
「日本人義勇兵が戦死した」
ウクライナで「日本人義勇兵が死亡した」との情報が流れています。これについて政府は…
松野博一官房長官
「現在、在ウクライナ大使館が事実関係の確認を行っているところであります」
また松野官房長官は「どのような目的であれ、同国への渡航は止めていただきたい」と呼びかけました。
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