天皇陛下“懸念される所見なし”「前立腺肥大」を確認…念のため組織検査(2022年11月10日)

天皇陛下“懸念される所見なし”「前立腺肥大」を確認…念のため組織検査(2022年11月10日)

天皇陛下“懸念される所見なし”「前立腺肥大」を確認…念のため組織検査(2022年11月10日)

 MRI(磁気共鳴断層撮影装置)検査で天皇陛下に前立腺の肥大が認められたと宮内庁が発表しました。特に懸念される所見はないものの、念のため今月中に組織を採取する検査を受けられるということです。

 最近も元気そうな姿を見せられていた天皇陛下。

 宮内庁は10日、天皇陛下に前立腺の肥大が認められたと発表しました。

 宮内庁長官:「今後とも陛下のご健康の状態には細心の注意を払って参りたい」

 陛下は、これまでの検診の血液検査で「やや懸念すべき傾向がみられる」という結果が出たことを受け、今月6日にはMRI検査を受けられていました。

 特に懸念される所見はなかったものの、念のため今月中に組織を採取する検査を受けられるということです。

 日本対がん協会・垣添忠生会長:「検査そのものは非常に簡単にできる」

 そう話すのは2003年、上皇さまの前立腺がん手術を担当した医師の1人で、現在は日本対がん協会の会長を務める垣添忠生先生です。

 当時の上皇さまの手術について…。

 日本対がん協会・垣添忠生会長:「(Q.当時の様子について)前立腺を指で診察する機会があって若干、心配なところがあったので、これは組織検査をするべきだと、それで宮内庁病院で組織検査されてがんが見つかった」

 上皇さまは手術後もホルモン療法を続けられました。

 当時、上皇さまは69歳。陛下は今年62歳です。

 日本対がん協会・垣添忠生会長:「遺伝性や家族性の前立腺がんは確かにあるが、日本ではあまり数が多くない」

 今回、宮内庁が発表した陛下の症状「前立腺肥大」とは、どんなものなのでしょうか。

 日本対がん協会・垣添忠生会長:「前立腺が内側に大きくなって尿道を押し潰して尿が出にくくなる。(前立腺)肥大症とがんの区別がなかなか付きませんので、大きくなった前立腺の中にがんが含まれているかどうかを組織検査をするということを決められたのでは。非常に高齢者に多い、ありふれた病気」

 上皇さまの手術について当時、天皇陛下はこう話されています。

 当時、皇太子の天皇陛下:「ご病気後の陛下にご無理が重ならないように、周囲がよく気を付けておくことが大切なことではないでしょうか」

 公務を代行した天皇陛下は、その多忙さを心配されていましたが、ご自身も…。

 天皇陛下:「鉄道開業150周年を記念する式典に皆さんとともに出席できることをうれしく思います」「美ら島沖縄文化祭2022の開会式に皆さんとともに出席できることをうれしく思います」

 この秋はコロナ禍で滞っていた地方訪問などの公務が再開。

 宮内庁担当・遠藤行泰記者:「これまではコロナということでオンラインによる行幸啓だったが、色々な感染状況を見ながらですが、実際にお出ましになることができる状況になったという判断を宮内庁がして、実際に地方にお出掛けになっている」

 この季節、秋から冬にかけての皇室は繁忙期に入ります。地方公務が続き、新年の行事も控えています。

 宮内庁担当・遠藤行泰記者:「本当にご多忙です。そういったお出ましの公務以外にも外国からの大使の信任状を受け取る、日本から海外に赴任する大使の認証官とお会いになるなど様々な公務を皇居の中でされている」

 今後の公務に変更はなく、宮内庁長官によりますと、「きょうもお会いしたが大変、元気そうだった」ということです。

 また、8日の皆既月食はご一家で庭からご覧になり、陛下は自身のカメラで写真を撮られたということです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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