114年の歴史に幕 映画「火垂るの墓」でもお馴染み 赤色の缶のドロップ「佐久間製菓」が廃業へ 物価高やコロナによる販売減など理由に|TBS NEWS DIG
114年間親しまれ、赤い缶でおなじみの「サクマ式ドロップス」の製造元が自主廃業します。JNNの取材に社長は、「異常な原材料高の中、値上げできなかった」と明かしました。
赤い缶に色とりどりのアメがつまった「サクマ式ドロップス」。
記者
「親しみのあるこちらの赤いドロップス、今後食べられなくなるということです」
製造元の佐久間製菓によりますと、「サクマ式ドロップス」の製造は来月停止し、会社は来年1月に自主廃業するということです。
佐久間製菓 横倉信夫 社長
「辛いです。苦渋の決断ではあるが、このまま進んでしまい、人に迷惑をかけるのは本意ではない」
なぜ、廃業に追い込まれたのか。
ぶどうやオレンジなど、8つの味が楽しめる「サクマ式ドロップス」。都内の工場で製造されています。経営を苦しめたのは、原材料の高騰でした。
佐久間製菓 横倉信夫 社長
「ここから砂糖とみずあめに果汁と香料を入れて」
急激な円安などを背景に、砂糖や水飴の価格が高騰。さらに、電気代や缶などの包材費も上昇し、採算が取れなくなったということです。
佐久間製菓 横倉信夫 社長
「値上げは一部でしようとしたが、拒絶が厳しかった」
サクマ式ドロップスが誕生したのは1908年。明治41年です。それまでドロップはすべてイギリスからの輸入でしたが、初めて国産化。114年にわたって親しまれてきました。
映画「火垂るの墓」で、主人公の妹が空になったドロップの缶に水を入れて飲むシーンでも知られています。
「寂しいね。時代が終わった感じがする」
「(小さい頃)朝から晩までしゃぶっていた。親からのおやつみたいな感じで」
なお、緑色の缶に入った「サクマドロップス」を販売する「サクマ製菓」は別の会社で、今後も製造と営業を続けるということです。
調査会社によると、先月の企業の倒産件数は594件。中でも、食品製造業の倒産は去年の4倍以上に急増しています。
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