【気候変動】ハリケーン上陸か?早くも警報 「すべて失った」集落が海の底に(2022年11月9日)

【気候変動】ハリケーン上陸か?早くも警報 「すべて失った」集落が海の底に(2022年11月9日)

【気候変動】ハリケーン上陸か?早くも警報 「すべて失った」集落が海の底に(2022年11月9日)

 ハリケーンの被害に立て続けに襲われたアメリカに再び嵐の危険が迫っています。今も各地で深刻な爪痕が残るなか、早くも警報が発表され、住民は警戒を強めています。

 アメリカ西海岸のカルフォルニア州を大雪が襲い、各地で事故が発生しました。

 地元の運転手:「運転すべきじゃないよ」

 雪が降り積もり、町は一気に雪景色に。一方、南部のフロリダ州ではハリケーンが上陸する可能性も…。

 嵐が接近し、波が強まっているバハマの「カリブの楽園」。町の人々は対応に追われています。

 国家緊急事態管理局:「大きな波のうねりが発生し、西部地域を洗い流す可能性もある」

 断水の恐れもあり、スーパーは大量の飲料水を用意。店の外にも長い行列が…。

 雨で街が浸水した中東にある「ガザ地区」。道路は川と化し、水面には多くのごみが浮かんでいます。

 ここは地中海に面するパレスチナ自治区ガザ。周囲のほとんどがイスラエルと海に囲まれています。

 地元の住民:「高さ1.5メートルの水が来て家の壁が崩壊した」

 家の中も水につかりました。家財道具は流されてしまったといいます。

 終わりの見えない戦闘が続くこの町では、街の至るところで建物や道路が破壊された跡が残っています。

 年間降水量は約200ミリといいます。それでも町のインフラはほとんど機能していないため、わずかな雨量でも排水が追い付かず、至るところで浸水が起きてしまうのです。

 パキスタン、シャリフ首相:「これは人間が引き起こした災厄であることは明白です」

 こう訴え掛けたのは国土の3分の1が水没したパキスタンのリーダーです。

 エジプトで開かれている気候変動に関する国際会議「COP」。

 パキスタンでは、今年6月からの豪雨によって各地で大規模な洪水が発生。1700人以上が犠牲となり、被災者は3300万人に達するといいます。

 パキスタン、シャリフ首相:「このCOPは人類に警告を鳴らしている。今を逃せば二度とないでしょう。私たちには惑星Bなどありえないのです」

 一つしかない地球。しかし、温暖化は確実に進んでいます。

 パラオ、ウィップス大統領:「パラオで私たちは拷問を受けている状態だ」

 西太平洋の島国・パラオの大統領は海面上昇などによって深刻化する被害を訴えました。

 パラオ、ウィップス大統領:「今週月曜にはまた嵐に襲われた。屋根が吹き飛ばされ、インフラに被害が出た。きょう私たちは汚染物質を最も多く排出する国々に、彼らが引き起こした損害の責任を取るように求めます」

 現れ始めた「気候変動」の兆候。メキシコ沿岸部では海面上昇の影響などで陸地が浸食され、故郷を追われる住民たちも…。

 地元住民:「私の子どもも孫もここで生まれました。今ではすべてが失われています」

 集落のほとんどは海に沈み、残った建物も高潮やハリケーンによって人が住めない廃墟と化しています。

 それでも生まれ育ったこの場所で生活せざるを得ない人々。

 残された住民たちは「気候変動は今、現実に起きている」と巨大な横断幕を作りました。温暖化の影響で水位が起きて住む家を追われている。この現実を世界に向け、訴えています。

 果たして、この声を届けることはできるのでしょうか。 (C) CABLE NEWS NETWORK 2022
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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