“50万匹超”サケ大群が遡上 “過去最大級”専門家も驚き 放流時の“海水温”原因か(2022年11月8日)

“50万匹超”サケ大群が遡上 “過去最大級”専門家も驚き 放流時の“海水温”原因か(2022年11月8日)

“50万匹超”サケ大群が遡上 “過去最大級”専門家も驚き 放流時の“海水温”原因か(2022年11月8日)

 北海道千歳市の川で、川の底が見えなくなるほどの大量のサケが遡上し、市民を驚かせています。

■“50万匹超”サケ大群が遡上

 身はふっくら、皮はパリパリの焼きサケに、イクラと刺身の親子丼。脂が乗って、今、旬を迎えているサケ。北海道で、今年はある異変が起きています。

 地元住民:「すごいですね。こんなの初めて見ました」

 見た人が驚く光景が、川面を埋め尽くした大量のサケ。北海道の千歳川で撮影された写真です。産卵のために、はるばるふるさとの川に戻ってきたのです。

 例年は20万匹程度ですが、今シーズンは、7日までに50万3000匹もの姿が確認されていて、これは過去3番目の多さです。

 隣接する水族館の館長も、驚きを隠せません。

 サケのふるさと 千歳水族館・菊池基弘館長:「あまりにも多すぎるのは、衝撃的というか、驚いている。ここのところ、毎年、北海道、サケが少ないと言われていましたので」

 水族館には、川の中を観察できる窓があるのですが…。

 来館者:「ちょっと多すぎる。びっくりするくらい」「7、8、9、10、11…」

 今シーズン、7月に1匹のサケを確認した後、続々と増え、10月中は毎日、このような状況だったといいます。

■原因は…放流時の“海水温”か

 近年まれに見る、サケの大量遡上。一体、なぜ今年は起きたのでしょうか?

 菊池館長によりますと、稚魚を放流した3年前の春の海水温が低かったことなど、サケにとって良い状況が重なり、多くの稚魚の育成につながった可能性があるということです。

 今が旬のサケ。川のサケもおいしく頂けるのかと思いきや…。

 菊池館長:「(千歳)川に上ってきたサケは、食卓にあがることは、基本的にない。孵化(ふか)放流事業の“親”として使うものがほとんど。食卓にのぼるにしても、加工品などになる」

 法律で川でのサケ釣りが禁止されている北海道。基本的に食卓に並ぶことはないということです。

 また、産卵に向けて、味も落ちるといいます。

 菊池館長:「サケという魚は産卵前、2カ月くらいは全く餌(えさ)を食べない。産卵が近付けば近付くほど脂が落ちて、うまみがなくなっていく」

■輸入サケ高騰 値下がりせず…

 一方、北海道の海のサケの漁獲量も、去年の1.6倍と回復傾向にあります。

 しかし、ここ数年、不漁が続いていたうえに、輸入サケが高騰していることなどから、値下がりは期待できないということです。

(「グッド!モーニング」2022年11月8日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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