【解説】Jアラート発出も、なぜ訂正?専門家「北朝鮮のミサイルに不具合」「結果として誤報のように見えた」|TBS NEWS DIG

【解説】Jアラート発出も、なぜ訂正?専門家「北朝鮮のミサイルに不具合」「結果として誤報のように見えた」|TBS NEWS DIG

【解説】Jアラート発出も、なぜ訂正?専門家「北朝鮮のミサイルに不具合」「結果として誤報のように見えた」|TBS NEWS DIG

11月3日、北朝鮮から「ICBM」の可能性があるミサイルが発射され、約1か月振りのJアラートが発出。しかし、政府はその後にミサイル情報を訂正。混乱を招く事態に。なぜ訂正をすることになったのか?専門家による解説です。

■“Jアラート”ミサイル情報訂正

井上貴博キャスター:
11月3日の朝、約1か月振りのJアラートになりました。今後も同じような事態が続くことも想定されます。

情報は錯綜しました。Jアラートが訂正された。今後どう見ていくべきなのか、今わかってることを時系列でまとめていきます。

午前7時39分ごろです。大陸間弾道ミサイル「ICBM」の可能性があるミサイルが発射されました。最高高度は約2000キロ、飛行距離は約750キロ。

その1時間後の午前8時39分ごろと午前8時48分ごろ、立て続けに2発。今度は最高高度は約50キロ、飛行距離約350キロです。こう見ると3発ミサイルが発射されたわけです。

そして、日本の上空を通過する可能性のある飛翔体が探知されましたので、午前7時50分ごろ、対象地域である宮城、山形、新潟に即座にJアラートが発出され、これをその後訂正したのです。松野官房長官は「日本海の上空でレーダーから消失した」「日本の上空を通過する可能性があれば、その時点でJアラートを発令する」これは変わりないと話しています。

消失をどう捉えるなのか、そして飛翔体ミサイルと断定できないことは、なぜ今断定できないのか、そのあたり含めて見ていきます。

そもそもJアラートは、発射されたミサイルが日本の領土・領海に落下する可能性がある、もしくは領土・領海を通過する可能性がある場合に、即座にJアラートが出されます。

今回のものは「ICBM」大陸間弾道ミサイルもかなり高く打ち上げられたようですので、Jアラートの発表がない軌道だったんです。ところが、どうも一つ飛翔体が日本の領土・領空を超える可能性があるということで、Jアラートが発出されました。これが専門家の見立てでも「ICBM」から切り離されたものの飛翔体なのか、全く別のものが打たれたのか、今もなお分析が進んでいます。

明海大学の小谷哲男教授は「一発目に発射された『ICBM』大陸間弾道ミサイルが切り離された可能性がある。切り離された部分が飛翔体として探知された。これによって、Jアラートが発出されたのではないか」と分析しています。

ホラン千秋キャスター:
小谷さん、飛翔体なのか切り離された一部なのかを瞬時に探知するのは難しいわけですよね。

明海大学 小谷哲男教授:
探知すること自体はできていますが、それがどういう方向に飛んでいくかがJアラートを発動する際には、一番重要なポイントになるんですね。今回はおそらく1弾目のロケットを切り離した後に、2弾目のロケットが十分な推力を得ることができなくて、当初予想した軌道を取らず、手前で落ちてしまったということなんだろうと思います。

ホランキャスター:
計算上のルートをそのまま通っていたら、Jアラートが発令した地域にリスクはもちろんあることには変わりないわけですか?

明海大学 小谷教授:
そうですね、2弾目のロケットがそのまま正常に稼働していれば、上空を飛び越えた可能性があったんだと思います。

ホランキャスター:
そうしますと、避難をする余裕がなければならないわけですから、ギリギリにJアラートを発令しても遅すぎる。となりますと、やはり訂正という形をとることがあったとしても発令することが正しいのでしょうか?

明海大学 小谷教授:
基本的には、飛んできた飛翔体がどのような軌道で飛ぶかを一番正確な段階で把握して、そしてそれがもし日本に危険を及ぼすものであれば発動する。

ただ今回は、おそらく正確に軌道を読み取っていたんですけれども、むしろ北朝鮮のミサイルの方に不具合があって、当初の起動通り行かなかったので結果として、Jアラートが誤報のように見えてしまったということだと思います。

ホランキャスター:
鈴木福さん、地元の皆さん含め、混乱された方が多かったと思いますが、最近本当にミサイルの数が多いですよね。

鈴木福さん:
本当に僕も普段からニュースとかを見ていても、ミサイルが撃たれている現状が日常になり始めているのが一番怖いなと。ただその中で、こういったJアラートが鳴ってしまったこと、学校でも実際Jアラートに対しての避難とかのプリントが配られたりはするんですけど、そこに対してどれだけ危機感を持っているか。やっぱり一人一人がしっかりと見ていかなければならないところだと感じています。

井上キャスター:
狼少年になってしまうのが一番怖いところですけど、小谷さん、Jアラートについてですが、ミサイルが発射されて約10分で日本に届くといわれています。今回見ても発射10分後くらいにJアラートが発出されている。これを一分一秒でも早めていかないと備えることはできないと思いますが、この精度は限界なのでしょうか?それとも引き上げられるのですか?

明海大学 小谷教授:
精度を上げることは、基本的にはできないです。地球は丸…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20221103-6049755)

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