【新証言】「5～6人が押し始めた」梨泰院一帯が“完全マヒ”交差する声現場に響く(2022年10月31日)

【新証言】「5～6人が押し始めた」梨泰院一帯が“完全マヒ”交差する声現場に響く(2022年10月31日)

　東京・渋谷のスクランブル交差点付近は警視庁による交通整理が行われています。韓国・梨泰院（イテウォン）の群衆雪崩の事故を受け、警戒を強化しているということです。その梨泰院の事故について、なぜ悲劇は起きたのか徹底検証します。新たな証言も出てきました。

　身動きが取れないほどぎゅうぎゅう詰めとなった裏通りは、次の瞬間…。左右に大きく揺れます。おえつのような声が聞こえます。

　ハロウィーンでにぎわう韓国の人気観光地、梨泰院で150人以上が亡くなった事故。

　どうしてここまで犠牲者が増えたのでしょうか。誰かが押したのではないかという複数の現地報道も出てきています。

　韓国の通信社は5、6人が押し始めたという証言が相次いでいると報道。「人が死にました、息ができません」と言っても「押して突撃」と言った。狂気そのものだったという証言を伝えています。

　実際の映像を見ると…事故が起きた坂ではなぜか、下りろ、上がれないとの声が交錯していました。

　5、6人が押したのではないかとの報道も出てきた韓国の転倒事故。朝鮮日報は誰かが故意に押したという証言が多数出ていると報道。

　また、別のメディアはソウル警察庁が一部の人が前の人をわざと押した疑いがあるとみて調べていると報じています。

　事故が起きたのは梨泰院駅前の大通りと裏通りの世界グルメ通りの間をつなぐ細い坂です。

　現地で暮らすユーチューバーが撮影した映像を見てみると、「下がれ」と話す男性の後方左手に現場となった坂があります。男性は、反対方向に進むよう指示していたのが分かります。

　さらに、事故の前から近くの梨泰院駅は下りられないほど混雑。地下鉄の駅から次々と出てくる人。この人々の一部もグルメ通りを目指して坂を上がってきます。

　事故があった坂では「下りろ」「上がれない」と2つの声が交差していました。

　韓国在住のオーストラリア人：「人波は両側から押し寄せていた。私は友人を失った」

　現場に居合わせた日本人男性は…。

　現場にいた人：「立ったまま圧迫死。このまま死ぬのかなっていうところですね。テラス席があるバーがあるが、そこの角の壁に押しつぶされる状況で身動きが取れなくなっていました」

　通りの店はハロウィーンために改築して道幅が狭くなっている場所もあったようです。

　そして、事故直後にはこんな問題も。

　韓国在住のオーストラリア人：「救急車が到着するまでにとても時間がかかった」

　大通りには警察車両や救急車が列をなし動けないほど。緊急車両の上に上がる警察官の姿も。

　韓国メディアによると、146台の消防車をはじめ、救助車両と救助要員が集まったことで梨泰院一帯は完全にまひしていたということです。

　倒れた人々は救助隊ではなく周囲にいた人々の手で運ばれていきます。

　現地メディアは、救助が遅れたことで人を救うことができるゴールデンタイムを過ぎていたと報じています。

　また、警備の問題も浮上。この日、韓国政府は梨泰院一帯におよそ140人の警察官を配置。渋谷のハロウィーンの350人よりは少ない数になります。

　これについて、韓国政府は大規模なデモが行われていた政府庁舎がある光化門などに警察の警備が分散されたと話しています。
[テレ朝ｎｅｗｓ] https://news.tv-asahi.co.jp/a>