「口が堅い」逮捕された田中容疑者とは…逮捕の決め手は?福岡県警元幹部が解説(2022年10月28日)
9年前、『餃子の王将』を全国で展開する『王将フードサービス』の社長だった大東隆行さん(当時72)が、拳銃で撃たれ、死亡した事件で、警察は28日、田中幸雄容疑者(56)を殺人と銃刀法違反の疑いで逮捕しました。
◆ABCテレビの峠昌憲記者の報告です。
峠昌憲記者:田中容疑者は京都府警に逮捕されましたが、それまでは福岡県の刑務所で別の事件で服役していました。京都府警は、田中容疑者の身柄を福岡県から京都府にある山科警察署に移送中だということです。29日未明には到着するとみられていて、そこから本格的な捜査が始まることになります。
(Q.2015年には現場に落ちていたたばこの吸い殻から、田中容疑者の名前は浮上していたということですが、なぜ、そこから7年経って、28日の逮捕となったのでしょうか)
峠昌憲記者:現場から見つかった吸い殻は、早い段階でDNAが田中容疑者のものと一致していました。ただ、田中容疑者が犯行当日のその時間に現場にいたことを証明するには、吸い殻のさらなる鑑定が必要だったようです。また、周辺の複数の防犯カメラを解析するなど、そのほかの要素もあわせて慎重に裏付け捜査を進めていたとみられます。
◆逮捕された田中容疑者はどのような人物だったのでしょうか。
田中容疑者は、構成員約370人の九州最大規模の暴力団・工藤会の2次団体である『石田組』の幹部です。2008年、大手ゼネコン『大林組』の従業員の車を銃撃した罪などで、3年前に実刑判決を受け、服役中でした。
福岡県警の元幹部・藪正孝さんに聞きました。藪さんは、工藤会の壊滅を目指して現場指揮を執り、石田組とも現場で対峙したことがあります。対峙していた2011年当時の石田組は構成員数は数十人。工藤会の2次団体は約70あり、このなかでも石田組は、上納金を多く収め、重要なポジションだったということです。藪さんは「田中容疑者は“上層部に忠実”“口が堅い人物”だった」といいます。
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