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有人月面探査車試作機が初公開 背景に「アルテミス計画」 2025年に宇宙飛行士の月面着陸を目指す|TBS NEWS DIG
半世紀あまりの時を経て再び人類の月面着陸を目指すアメリカの「アルテミス計画」。この計画には日本も参加しますが、月面探査車の開発試験に使われた試作機が初公開され、JNNの記者も操縦を体験しました。
アメリカ西部アリゾナ州。ごつごつした岩が点在する荒野で、日米の国旗が取り付けられた見慣れない車が走っています。
これは、NASA=アメリカ航空宇宙局が開発した月面を走行するための有人探査車=「ローバ」の試作機です。13年前に開発されたこの「ローバ」、実はメディアに公開されるのは、今回が初めてです。記者も早速、試乗しました。
記者
「こちらが探査車の中ですけれども、2人の宇宙飛行士が操縦することを想定し、運転席が2つあります」
動きをコントロールするのは、こちらのスティック。特別に記者も操縦が許可されました。
記者
「コントローラーを左に傾けているが、探査車が真左に動いているような状況です。スムースでゆっくりだが、揺れを感じずに運転することができます」
車内の後方には、こんな設備も…
記者
「探査車の中では、宇宙飛行士が生活できるベッドやトイレも備え付けてあります。プライバシーを守るカーテンも備え付けてあります」
初めてカメラの前に姿を見せた有人探査車「ローバ」の試作機。その背景には、これから始まるある壮大なプロジェクトが存在しました。
NASA担当者 マーク・レーガンさん
「私たちは『アルテミス計画』で再び月へと降り立ちます」
『アルテミス計画』。
NASAが主導し、日本も参加するもので、アポロ計画以来およそ半世紀ぶりとなる2025年に宇宙飛行士の月面着陸を目指しています。将来的には月面に滞在し、継続的な探査を行うのが目標で、新たな探査車の開発が必要不可欠となっているのです。
NASA担当者 マーク・レーガンさん
「『ローバ』は、2人の宇宙飛行士の生活を最長30日間支援するものです」
この開発に名乗りを上げているのが、日本のJAXA=宇宙航空研究開発機構です。JAXAは今回、アリゾナ州の荒野を月面に見立て、NASAと共同の開発試験を初めて実施。宇宙飛行士やエンジニアがおよそ2週間、実際に寝泊まりしました。
JAXA 有人与圧ローバ 神吉誠志 副チーム長
「この機器はこういう問題があるから、こう開発しなくてはいけないとか、触れて使ってみて分かることが非常に多い。難しい部分もたくさんあるが、ぜひ成功させたい」
2030年ごろの導入が予定されている探査車「ローバ」。日の丸を背負って月を走る姿を見ることはできるのか、期待が高まります。
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