五輪汚職 ADK前社長も積極的に関与か 部下にメールで指示 カネの流れの詳細明らかに｜TBS NEWS DIG
社長の逮捕にまで発展した広告大手「ADK」ルートの五輪汚職事件。辞任した社長はスポンサー契約に具体的な指示を出すなど、自ら積極的に関わっていたとみられることがわかりました。
ADK前社長 植野伸一容疑者
「会社の方ですべてをお答えすることになってますので」
ADKの社長を辞任した植野伸一容疑者（68）ら3人は、大会組織委員会元理事の高橋治之容疑者（78）に便宜を依頼し賄賂を贈ったとして、きのう東京地検特捜部に逮捕されました。
便宜とは、駐車場最大手「パーク24」とのスポンサー契約業務をめぐるもの。複数の関係者への取材で具体的なカネの動きが明らかになりました。
「パーク24」が払ったスポンサー料は10億円。大会組織員会はここからおよそ8000万円を電通に支払って業務を委託。電通はADKに半額のおよそ4000万円を支払い再委託しました。ADKはさらに半額のおよそ2000万円を高橋容疑者側に支払い、特捜部はこれを賄賂とみているのです。
逮捕前に贈賄疑惑を否定していたという植野容疑者。
Q.高橋容疑者から五輪の件で便宜を図ってもらったか
ADK前社長 植野伸一容疑者
「会社のほうに全部聞いてください。会社の方ですべてをお答えすることになってますので」
Q.高橋容疑者への資金提供は賄賂にはあたらないか
ADK社長 植野伸一容疑者
「全て会社でお答えします」
しかし、ADK関係者によると社内では…
ADK関係者
「『パーク24取った』と多田容疑者が社内で自慢し、植野容疑者に報告していた」
植野容疑者は報告を受け、担当だった多田俊明容疑者に「広告ももらおう」「営業担当もつけなくてはいけない」などとメールで具体的な指示を出していたということです。
使用する車のナンバーを「2020」にするなど、東京大会に並々ならぬこだわりをみせていた植野容疑者。
特捜部はメールなどを押収していて、植野容疑者が賄賂とされる取引にも積極的に関わったとみて捜査しているものとみられます。
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