ベトナム人技能実習生“激白”・・・職場で日本人から暴行被害「2年間ずっと我慢」(2022年1月18日)
岡山市の建設会社で働いていたベトナム人の技能実習生が、職場で繰り返し暴行を受けたとして、慰謝料などを求めていることが分かりました。
■日本は「安全な国だと思っていた」
トラックの荷台で作業している青いヘルメットの男性は、ベトナム人の技能実習生です。
そこに近付いてきたのは、黒いタオルを頭に巻いた日本人従業員とみられる人物。すると、次の瞬間・・・。
手に持ったほうきのような物で、男性の尻を2度、殴打。さらには、頭を何度もほうきでたたき続けます。
17日に会見で、暴行被害を訴えたのは、41歳のベトナム人の男性です。
ベトナム人技能実習生:「安全な国だと思っていました。日本人は優しくて・・・。(日本は)働きやすいと思っていました。日本に来てから暴力を受けて、とてもつらくて大変でした」
2019年10月から岡山市の建設会社で、技能実習生として働き始めた男性。しかし、およそ2年間にわたり、複数の日本人従業員から暴行を受け続けたといいます。
紺色の服のベトナム人男性の真横に、黒い服の日本人従業員とみられる人物が立って逃げ道を塞ぐと、左側にいたもう1人が執拗(しつよう)に男性を蹴り続けます。
移動中の車内で撮影された映像では、奥に座って運転しているのが、日本人の従業員とみられる人物。手前に座っているのが、ベトナム人男性です。
男性によると、おととしの11月には、安全靴を着用した従業員に左胸を蹴られ、肋骨(ろっこつ)3本が折れたこともあったといいます。
■会社に訴えも「2年間ずっと我慢」
男性は、被害を会社に訴えますが・・・。
福山ユニオンたんぽぽ・武藤貢執行委員長:「会社からは『寮の階段から落ちたことにしておけ』。本人も、そう言わざるを得ないような状況がありました」
ベトナム人技能実習生:「(会社を)恨んでいますが、何も言えなかった。怒りがわいてきましたが、我慢しないといけないと思っていた。2年間ずっと我慢してきました。日本でまだ働きたい。良い会社で働きたい。家族のために」
来日するため、100万円を借金している男性。会社を辞めると、借金の返済やベトナムで暮らす家族への仕送りができなくなるため、我慢するしかありませんでした。
しかし、止むことのない暴力に、ついに我慢は限界。去年10月、広島県福山市の労働組合に助けを求め、保護されました。現在は労働組合のシェルターで生活しています。
男性の訴えに、勤務先の建設会社は・・・。
建設会社代理人:「示談交渉中のため、事実関係を含めてコメントを差し控えたい」
労働組合は今後、建設会社などに対して、謝罪や慰謝料の支払いなどを求めていく考えです。
(「グッド!モーニング」2022年1月18日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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