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【密着】“逆走”“衝突”続出も「死ぬまで運転」…高齢ドライバーの「技能検査」講習【羽鳥慎一 モーニングショー】(2022年10月10日)
今年5月、75歳以上の高齢ドライバーが免許の更新を行う際、一定の違反歴のあるドライバーには、「運転技能検査」が義務付き、合格しなければ免許の更新ができなくなりました。
■75歳女性 右車線を“逆走”…本番でも一発“不合格”
東京・町田市にある自動車教習所では、免許更新時とほぼ同じ技能検査の講習が受けられるとあって、多くの高齢者が集まっていました。
運転歴30年以上、75歳の女性は、次のように話します。
女性ドライバー:「来年の春に免許の更新時期を迎えるものですから、85歳ぐらいまで運転したいと思うんですけど」
免許の更新時期が迫り、運転技術の再確認をしたいと、この講習に参加。免許の返納は、まだ考えていないといいます。
車に乗り込み、実車教習スタート。まずは、道幅の狭いカーブが続くS字クランク。慎重に、ハンドルを切りながら、ここはなんとかクリア。しかし、安心したのも束の間…。
教官:「ストップしましょう!これね、右側通行ってやつですね。センターラインより右側走っちゃってるんで」
女性「ごめんなさい。今、緊張しました」
なんと右折し、2車線の道路に入るや右車線を逆走。一般の道路なら大事故の恐れも。本番の運転技能検査でも、一発で不合格となります。
教官:「左側ですよ。センターラインより左側を走ります」
女性ドライバー:「初めての講習の参加だったので、いたく緊張しまして。なかなか思うようにできませんでした。普段は配慮してるつもりなんですけど、きょうは、もうすっかりそれも飛んでしまいました」
■79歳女性 車庫入れで“衝突”…格闘すること数分
続いては、車庫入れが苦手だという79歳の女性です。
車に乗り込みシートを調整していると、乗車するやアクセルを踏み、思いっきり空ぶかし。さらに、直角のカーブが続くクランクでは、右の後輪が乗り上げてしまいました。
79歳女性:「あーあははは」
教官:「ちょっとね、ダイレクトでしたね。ゆっくりと下りましょうね」
苦手だと言っていた車庫入れでも…。
79歳女性:「これですか?」
教官:「バックなのでR」
79歳女性:「Rはこれですか?」
教官:「今ニュートラルで、もう一個上」
バックのギアチェンジが分からず、あたふた…。
79歳女性:「行き過ぎ?」
教官:「ちょっと大回り。一回戻ってもう一度やります?」
もう一度やり直そうと、車を前に出した次の瞬間、今度は、段差に衝突しました。
79歳女性:「行きます」
教官:「タイヤ真っすぐにしたほうがいい」
79歳女性:「タイヤ真っすぐっはどこで分かるんですか?」
教官:「動いてですね」
79歳女性:「あ、動いて」
教官:「これで真っすぐですね。あとミラーとか周り見ながら」
何度もハンドルを切り返す女性。左右に揺れる車内で同乗者も必死にしがみつきます。格闘すること数分、左のタイヤを縁石にこすりながら、なんとか車庫入れ完了しました。
女性ドライバー:「車庫入れとクランク、ダメでした。(普段運転するのは)駅まで2キロの距離なんですけど、それを毎日乗っていますけども。でも、同じ道だから」
ミスを連発したものの、本人はあまり気にしていない様子でした。
■“免許返納”検討の理由「他人に迷惑掛けたり…」
先月、実際に「運転技能検査」を受けたという女性は、次のように話します。
先月、運転技能検査を受検・女性(78):「受かって安心しました。またこれで3年乗れる。うれしかったです。(家族からは運転を)早くやめろ、早くやめろってと言われる。自分ではそんなに衰えてるとは思わないんだけど。見ちゃおれないって言われる」
免許の返納について検討したという人もいました。
女性(73):「私は返納しちゃったの。自分だけの被害ならいいんだけど、他の方に迷惑掛けたり、家族に迷惑掛けたりすると、とても忍びない」
■69歳男性 車庫入れで“激突”…妻の反応は
それでも、多くの高齢者は、「まだ必要」と話します。
男性(69):「まだ必要ですし、(運転は)やりたいので。(免許返納の)目安は80歳めどかな。あと10年くらい(運転が)できればと思いますが」
そう話す男性は、運転は続けたいが、車庫入れが苦手。なんとかしたいと実車教習を受けに来ました。
いよいよ車庫入れ。果たして…。窓から顔を出し、後ろを確認しながら慎重にバックしていく男性。その時…。
教官:「ぶつかりましたよ!後ろ」
69歳男性:「あっ」
慎重にバックしたはずが、後方のポールに激突。実際の車庫なら、大惨事です。
男性ドライバー:「最近、(バック用の)画面(を見ながら)運転することが多くなって。目で(確認しながら)運転することがなくなって。普段だったら、緊張しないところで緊張するというところはあります」
実車教習の結果を報告するため、自宅で待つ妻の元へ戻りました。
妻:「大丈夫だった?結果」
男性ドライバー:「ちょっと失敗したけど、良かったんじゃないかな。自分的には評価しているけど。バックが苦手なのね。ちょっと後ろをコンッとぶつけちゃって」
妻:「(車の近くまで)自転車が来ていて、お店から出ようとしていて。その自転車と、もうちょっとの所でぶつかりそうになって。もうああ!ってなって、私が。状況によっては、あと5年ぐらい(で返納してほしい)」
■子ども世代は“免許返納”賛成「不便分かるが…」
高齢者を親に持つ子ども世代は免許返納について、どう考えているのでしょうか?
50代男性:「(免許返納について、どう考えている?)実家のほうで父が運転しています。昔より反応は遅いですよね、明らかに。年も年なんで。返納できればしてほしいけど、ないと不便なのも分かるんで微妙」
40代女性:「(免許返納について、どう考えている?)(両親は)75歳と70歳で田舎で運転しています。岐阜なんですけども、バスとか交通網がしっかりしていなくて。車がなくて不便というのは分かるんですけれども。やっぱり、(事故の)加害者にはなってほしくないので。無事故のうちに免許返納をしてほしいという気持ちがあります」
■娘「返納してほしい」 77歳父「死ぬまで運転」
10代のころから60年近く運転しているという77歳になる男性は、次のように話します。
77歳男性ドライバー:「(運転への)自信は大丈夫だと思う」
この日の教習では目立ったミスはありませんでしたが、家族からは早く免許を返納してほしいと言われているといいます。娘さんも不安を隠せません。
娘:「ある程度の区切りをもって、80歳なら80歳とか。自分の中で“その年になったら”というのをけじめみたいなものをつけてもらえたら、いいかななんては思っています。人に事故を与えてしまうのが1番心配」
77歳男性ドライバー:「ドクターストップがかかるまでは(運転は)やりたい」
娘:「ドクターストップって、病気じゃないから。私がやめたほうが良いんじゃないって言ったら、やめてもらいたいなとは思う」
77歳男性ドライバー:「ダメだね。免許が切れる時にね、もう一度ね」
娘:「え…受けるの?」
娘との話し合いは、いつも平行線。男性が、免許証を返納したくない理由とは?
77歳男性ドライバー:「なんとなくなくなるのが、寂しくなるんじゃないかなと思って。あわよくば、死ぬまでは運転しないとそういうふうに自分では今、思っている」
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2022年10月10日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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