日銀・黒田総裁の功罪 歴代最長9年半も“任期残り半年”…後任候補に雨宮氏・中曽氏(2022年10月10日)

日銀・黒田総裁の功罪 歴代最長9年半も“任期残り半年”…後任候補に雨宮氏・中曽氏(2022年10月10日)

日銀・黒田総裁の功罪 歴代最長9年半も“任期残り半年”…後任候補に雨宮氏・中曽氏(2022年10月10日)

 金融緩和の出口は、依然として不透明な状況です。

■「黒田バズーカ」も…日銀総裁“任期残り半年”

 2013年、就任会見で「このデフレから脱却して、2%という物価安定目標をできるだけ早期に実現することが、日本銀行として果たすべき一番大きな使命であると思っています」と述べていた、日本銀行・黒田東彦総裁は、2度の再任を経て、就任期間はすでに歴代最長の9年半です。

 あと半年となった現在の任期限りでの退任が確実視されていると、各新聞社や通信社が伝えています。

 黒田総裁は、安倍元総理が進めた「アベノミクス」の柱の一つで「黒田バズーカ」とも呼ばれた、大規模な金融緩和を実行。株価は上昇し、行き過ぎた円高も解消されました。

■やや硬直的な政策「金融市場の不安定化も」

 ところが、目標としていた物価と賃金の上昇による経済の好循環は進まず、今年に入ると、利上げを進める欧米との金利差で急速な行き過ぎた円安が進む事態になりました。

 黒田総裁の下、日銀の審議委員を務めた経験もある、野村総合研究所のエグゼクティブ・エコノミストの木内登英氏は、次のように説明します。

 木内氏:「(金融緩和策は)当初は、超円高状態が修正されたと、1つの効果として評価できると思うんですけど。一方で、経済・物価への影響というのは、比較的限られてしまったと思いますし。やや硬直的な政策の弊害が、足元では円安の進行などといった金融市場の不安定化にもつながってきている」

■後任候補は2人「金融政策に変化生じる可能性」

 後任候補とされるのは、黒田総裁の右腕として金融緩和に携わった雨宮正佳副総裁と、リーマン・ショックの危機対応で活躍した国際派の中曽宏前副総裁です。

 木内氏は、どちらが総裁になった場合でも、金融政策に変化が生じる可能性があるといいます。

 木内氏:「総裁は代わりますので、少しずつ政策が柔軟化し、正常化していくのではないかなと思う」

(「グッド!モーニング」2022年10月10日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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