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“併合するまで守れ”と命令か ウクライナ東部“要衝”相次ぎ奪還 スタジオ解説(2022年10月3日)
ウクライナ軍は、ロシアによって実効支配されていた東部ドネツク州リマンを、約3カ月ぶりに奪還しました。
ハルキウ州の奪還から、南にあるリマンの解放まで、要した時間は3週間程度。とくに先月末からは“破竹の勢い”といっていいほどのものでした。
今月1日には、リマン奪還をアピールするウクライナ側の映像が次々と投稿されています。
これとは対照的なのがロシアです。
プーチン大統領:「4州は住民たちは、自分たちの選択をしました。数百万人の人民の意志です。ルハンシク・ドネツク・ヘルソン・ザポリージャの住民は、永遠に私たちと同じ国民になります」
先月30日、4州の一方的な併合を、国民に向かってアピールしたプーチン大統領。ロシア軍が「リマンからの撤退」を発表したのはその翌日です。
リマンは鉄道の要衝であり、補給路としての価値は計り知れません。だからこそ、ロシア軍が3カ月にわたって占領してきた場所です。
出撃拠点だったイジューム、そして補給の要だったリマンを立て続けに失ったロシア。国内向けに威勢のいいことを言っている裏で、かつてないほどの窮地に陥っているのが実情です。
この窮状を察してのことなのか、ウクライナ側は、今度は南部での攻勢を匂わせています。
ゼレンスキー大統領:「ドネツク州のリマン解放は今、メディアで一番の話題です。しかし、我が軍の成功はリマンだけではありません。(ヘルソン州)アルハンヘルスケとミロリュビフカの解放を感謝しています」
***
(Q.なぜロシアの一方的な併合宣言の後に、ウクライナ軍の反撃が加速しているのでしょうか?)
そもそもロシア軍の弱体化が進むなかで、起きた奪還だったと言えるようです。
防衛省防衛研究所・高橋杉雄さん:「併合前に支配地域を奪還されるのを防ぐため、ロシア軍では“併合するまで守れ”という命令が出ていた可能性がある」
つまり、軍事的合理性よりも、プーチン大統領の体裁を優先させられていた可能性があるということです。
(Q.これからもウクライナの奪還は続いていきますか?)
ウクライナ当局は、さらに東部の奪還を目指しています。
その一つが、ルハンシク州の中心都市セベロドネツクです。
セベロドネツクは、リマンと鉄道でつながる要衝で、ウクライナ軍にとって、さらに東部に進軍するための補給ルートが確保できます。
ただ、懸念もあるといいます。それが“天候”です。
防衛省防衛研究所・高橋杉雄さん:「秋になると、雨で地面がぬかるみ、戦車が進軍できなくなる可能性がある」
こういった場合、攻める方(ウクライナ)が難しく、守る方(ロシア)が有利になる可能性があるといいます。
防衛省防衛研究所・高橋杉雄さん:「冬になり地面が凍るまでの間に、ロシア軍は部分動員した兵士を訓練し、防衛線を敷くのでは」
こうなると、膠着状態が続く可能性もあるということです。 (C) CABLE NEWS NETWORK 2022
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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