ロ軍が撤退したドネツク州要衝を「奪還」 親ロ派は核使用に言及(2022年10月2日)

ロ軍が撤退したドネツク州要衝を「奪還」 親ロ派は核使用に言及(2022年10月2日)

ロ軍が撤退したドネツク州要衝を「奪還」 親ロ派は核使用に言及(2022年10月2日)

 ロシアの一方的な「併合宣言」の翌日に事態が動きました。反転攻勢を強めるウクライナ軍は、ロシア軍に実効支配されていたドネツク州の要衝「リマン」を奪還しました。

 ウクライナ国旗が掲げられているのは、ロシア軍が支配していた東部・ドネツク州のリマン郊外です。ここはプーチン大統領が併合宣言をした4つ州の一つで、ウクライナ軍が奪還したのは、その直後でした。

 リマンは鉄道など交通の重要拠点で、ロシア軍は5月に掌握した後、ここを足掛かりに東部・ドンバス地方への侵攻を続けてきました。しかし9月以降、ウクライナ軍は奪還を目指して反転攻勢を強めていました。

 先月30日にはウクライナ軍がリマンにいる5000人以上のロシア軍を包囲。そして今月1日、ついにロシア軍が撤退しました。

 ロシア国防省・コナシェンコフ報道官:「包囲の脅威から逃れるため、ロシア軍はリマンからより有利な場所へと撤退した」

 リマン攻略によって隣にあるルハンシク州の人口約10万人の都市リシチャンスクを奪還できる可能性が高まっています。

 ゼレンスキー大統領:「ドネツク州では戦闘が続いている。1週間後にはドンバスで、さらに我が国旗を掲げるだろう」

 一方、ロシアにとっては併合宣言直後の撤退。プーチン大統領の支持層からも強い批判が上がっています。

 ドネツク州親ロシア派幹部・ギルキン氏(テレグラムから):「脱出ルートを確保し、撤退を支援するため、なぜ十分な戦力を送らなかったのか。プロ意識がなさすぎる」

 プーチン大統領に忠誠を誓うチェチェン共和国のカディロフ首長も…。

 チェチェン共和国・カディロフ首長(テレグラムから):「中央軍管区のアレクサンドル・ラピン司令官の失態だ。ロシアは、より思い切った作戦を取る必要がある。国境付近に戒厳令を敷き、小型核を使用すべきだ」

 果たして核兵器は使用されてしまうのでしょうか。

 安全保障や軍事戦略が専門の高橋さんによりますと、リマン撤退によってロシア軍がすぐに核兵器を使う可能性は低いものの今後も追い詰められた場合、否定はできないといいます。

 防衛省防衛研究所・高橋杉雄氏:「その場所としては黒海の水中。もしかしたらスネーク島のような軍事施設。その場合、政治的インパクトを与えないといけないので、映像を撮って広がるような形にする必要がある。威嚇的な核兵器の使用として考えられるやり方」

 ウクライナメディア「ニュー・ボイス・オブ・ウクライナ」は、ロシア政府は放射線被爆を防ぐヨウ化カリウムの緊急購入に乗り出したと伝えていて、核兵器使用の懸念が高まっています。 (C) CABLE NEWS NETWORK 2022
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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